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最終夜 ページ13

…暗闇と絶望が辺りを支配する夜。

一人の男の悔し気な声が静かな館に響いていた。

ジェイバー「ッ…クソッ…クソッ…!俺は守り人なのにっ…!皆を脅威から守るべくして生まれた男なのにっ…!誰一人…!誰一人として守れなかった!救えなかった!生かしてやれなかった!」

ダンッと机に叩きつけられた拳。

悔しさに歪むその顔から、大粒の涙が零れ落ちる。

ジェイバー「…クソったれ…」

わなわなと震えるその体の横で、板の軋む音を立てながらとゆっくり扉が開かれる。

ジェイバー「…あぁ、お前、だったのか…」

その歪んだ笑みを浮かべた顔を見て、忌々し気にその名を呟く。

ジェイバー「…ロキ…!」

その悪魔の名は、ロキであった。

ロキ「あー疲れた。無力な一般人を演じるのってたいへーん」

ジェイバー「…何で、こんなことを…!」

怒りを込めた視線を向ければ、目の前の悪魔は嘲笑う。

ロキ「何でって…むしろこっちが訊きたいくらいだよ?
折角こっちは皆をこんな狂った世界から救済してあげようとしてるのに…何で喜んでくれないかなぁ…」

心底不思議そうな表情の彼女からは、最早まともな精神を伺えない。

ジェイバー「…俺に掛けた言葉も、あの心配そうな表情も…!全て噓だったってのか!?」

ロキ「そうだよ」

何の悪びれもなく言い放たれたその短い肯定が、ジェイバーの心を深く深く抉った。

ジェイバー「くっ…そったれ!」

破れかぶれで掴んだ弓を引き搾り、放つ。

ロキ「おっと…折角楽に殺してあげようと思ったのに…残念」

しかし、今目の前にいるのは人ではない。
悪魔だ。

矢はその残像を貫き、本体はジェイバーの背後へ回り込み、その首へと手を伸ばした。

ジェイバー「があっ…ぐっ…!…あが…」

首を絞められ、その気道が塞がれたジェイバーが喘ぐ。

ロキ「感謝してよね?皆救ってあげたんだから♪」

ジェイバー「…!」

弾んだ声に、ジェイバーはもう何も返すことが出来なかったのだった。

…本日の犠牲者は、ジェイバー。

そして、歪み切った朝が、今始まる。

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因幡 月花(プロフ) - 今から落ちます。多分、しばらく来られないかと……すみませんm(_ _)m (2023年1月26日 18時) (レス) @page5 id: a9aa0fa550 (このIDを非表示/違反報告)
蛙飛び込む - リアルで不気味な世界観好きです!! (2023年1月25日 20時) (レス) @page4 id: 9cfc2f61bc (このIDを非表示/違反報告)
YUI*p(プロフ) - 《主催様及び参加者様へ》日中は浮上率低めになります。やるもやらぬもご自由ですので、把握お願い致します。 (2023年1月25日 20時) (レス) id: 804b0d7da1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルーチェ x他6人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/  
作成日時:2023年1月23日 20時

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