鉄壁の二遊間。~You&I~ (ページ37)

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34.恋って？ページ37

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「ねぇ…まさか紗友にひとめぼれした？」

誠司を店の外に連れてきて
ベンチに座った。

自分でも何を言っているのか。
ちょっと唐突すぎたかな？

小「………。」

「え！！！」

小「まだ何も言ってないんだけど(笑)」

「ご、ごめん(笑)」

だって急に黙り込むからさぁ、
その通りなんだと思って…。

小「そういうAはどうなの？」

「んへ？」

小「好きな人。いるの？」

「…ん～。どうだろう。」

小「…勇人さんとか？」

「え！ちょ！何ゆってんの(笑)」

勇人さんはただの私の先輩で、
ちょっと仲良くしてくれてるだけ。

もちろん選手として。

だから勘違いなんてしちゃいけない。

さっき胸がチクりと痛くなったのも
これは全部違うよ。

恋なんかじゃない。

…そのはず、だよ。

　

小「どしたん？急に黙り込んでさ。正論？(笑)」

「な！！…でも誠司もさっき黙り込んだじゃん」

…まぁ、聞かれたら普通そうなるよね。

小「俺は…多分紗友ちゃんのこと好き、かな。」

「え！！？」

誠司が紗友のこと好き？！
え、やっぱりそうじゃん！！

小「さっき始めて会って、ひとめぼれした。
　俺、本気やで」

「うんうん！応援するよ！！」

小「…Aが応援してくれるなら
　俺もAの恋、応援するで」

「え、まぁ、、
　できたらね？(笑)」

まぁ、当分はできないかな。
だって憧れのプロ野球選手になったばっかだし。

出会いもない。
男の人なんてジャイアンツの選手ぐらいしか
毎日のように話したりなんてしない。

「…私はどうせ無理。」

小「え？」

「実はさっきね、勇人さんと紗友が仲良く喋ってる
　の見て胸がチクチクして…。
　何か恋とかわかんないよ。」

小「だから無理だって思うん？」

「うん。」

小「馬鹿やな(笑)」

「え！なにそれ、ひどくない？」

　

いきなり馬鹿はひどいよ。
だって本当に恋心とかわかんないんだもん。

小「それってヤキモチ妬いたってことやろー?
　立派な恋してるやん(笑)」

「え！恋？！誰に？」

小「勇人さんしかおらんやん？」

「え、え、え、、、」

私って勇人さんのこと、好きなの………？！

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