鉄壁の二遊間。~You&I~ (ページ34)

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32.私には君がいる。紗友side ページ34

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紗友side

A「さーーゆっ♪」

「わわ、A…！」

私には最近、新しい友達ができました。

それはまさかまさかの、

球界のプリンセス ” 水野A ” ！！

大ファンで、兄からも結構話を聞いてたんだけど
こんなに明るい子とは思わなかった！

いい意味でね…(笑)

A「ねぇ、さゆー！」

「ん～？」

最近、練習の休憩とか合間とかになると
いつも私のところに駆け込んできてくれるA。

私なんかがAの友達でいいのかなって
思うけど、仲良くなれたことは素直に嬉しい。

A「……っなんだけど…。
　って！さゆ！聞いてる？」

「あ、ごめん。なに？」

A「あのね、勇人さんとかに新しい友達できた
　ってゆったらさ、一緒にみんなでご飯いこ
　うって言われて…。どうー？」

「今日？大丈夫だけど…」

A「んー？」

「私なんかがいっていいのかな？」

　
　

Aはチームの皆に愛されてる存在だけど
私は違うもん。

もっと選手たちと仲良くなって、
怪我とかすぐ気付けるようになりたいけど。

A「いいに決まってるじゃん！！どうせ、さゆは
　私とは違うって思ったんでしょ？」

「なんで心読むのー(笑)」

A「へへっ、じゃあとりあえず来てね？」

「うんー！」

そしたら、ちょっと離れてから大きく手を振って
練習に戻っていった。

その姿を見て

「可愛いなぁ」

なーんて思いながら。

まだ出会ったばっかだけど
こんなに大切に思える友達なんて、

Aが初めてだよ。

　

きっとあの頃とは違う………

” お前なんかいらねーんだよ！クズ！！ ”

” とっとと消えろよ！！ぶーす！(笑) ”

” 明日から学校来んなよ ”

” 調子のんなよ。お前の顔なんか見たくねぇ！ ”

…やめて。思い出したくない…！

そう、今は、

Aがいるんだから…。

大丈夫だから。

　

” 信じて。 ”

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