鉄壁の二遊間。~You&I~ (ページ2)

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1.第一印象ページ2

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ふぅ。今日だ。

世間でも少し騒ぎになっている

”ジャイアンツに女の子が入団する” と。

今まで他球団では女性選手もいくらかいたが、ジャイアンツでは初めてのことだった。
人気球団であることから、多くの人から期待が寄せられていた。

そう。私、水野Aは今日、

ジャイアンツに入団します。

監「ちょっと集合して」

高橋監督の声でみんなが注目する。

その目線の先にいるのは私。

同期入団の皆とは別に、春季キャンプ途中から
実力をかわれ1軍スタートとなった。

監「この子が今日から1軍に加わる。
　自己紹介してくれるかな。」

「あ！はい！○◇△大学から来ました！22歳の水野Aです！ポジションはセカンドをやってました！女子プロ野球はここでは初らしいので緊張していますが頑張ります！よろしくお願いします！」

…早口すぎた？

すると思っても見なかった反応が。

内「なに、女の子！？めっちゃかわええ～」

阿「うん、実力はよく知ってるよ。
　よろしく、A。」

「あ、よろしくお願いします」

それからもたくさんの人に声をかけてもらって
すぐに馴染むことができた。

やっぱりジャイアンツは良い人ばっかり！

でも1人。
まだ何も話してない人がいる。

名乗らなくてもわかる、このチームの超一流選手。

”坂本勇人”

私がもし試合に出れたとしたら、多分この人と二遊間を組むだろう。だから話しておたいんだけど…。

向こうからは話しかけてくれないし…なんか睨まれてる(？)気がするし。

まぁ一応話しかけてみよう。
持ち前の明るさ(？)を発揮するチャンスだもんね

練習が始まる前にストレッチをしていたとき、

誰よりも念入りにしている坂本勇人(さん)

「あ、あの、」

坂「ん、なに。」

　

うわぁ。めっちゃ睨んでる。
なんでそんな怖い顔するかなぁ(笑)

「まだ挨拶ができてないと思って…、
　これから二遊間組むこともあるかもなんで！
　よろしくお願いします！」

精いっぱいの笑顔で言ってみたんだけど…。

坂「なに言うてん。もうセカンドは何人かおるし
　わざわざ女入れるほど切羽詰まってへんよ。」

…はい？

む、む、むかつく！この人。

テレビで見るのと全然違うじゃん。

先輩だからあんま言えないけど。

とにかく第一印象は…

最悪すぎた。

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