交換 ページ19
こっちを向いた気配がした。私は、ゆっくりと、聞いていいのか分からないことを画面に打った。
『番号、交換しませんか』
「……連絡先ってこと？…大丈夫？俺、見ての通り男だよ？」
それに頷けば、ゆっくりと数字の羅列を口にした。それを慌ててメモして、通話のボタンをタップした。
「ありがとう。何か困ったら言いなよ。症状のことも、理解あるからさ」
『主にそれが理由です。将来1人で出歩けるまで回復した時の保険』
「…ハハッ！そりゃあいいな。非番でも駆けつけてあげるから、何時でも言いなさいな」
「A〜！」
遠くから声がした。私を探してる声。
「おっと、お迎えかな。じゃ、オニーサンはそろそろ帰るよ。またな、Aチャン」
「………またね、萩原さん」
振り絞った声を出して、私はランドセルを引っ掴んで彼に背を向けた。
「A！…汗かいてるけど、大丈夫？1人にさせてごめんね？」
「……何か嬉しそうだな、お前。症状出てんのに、いい事でもあったのかよ」
「うん。…帰ろ、お兄ちゃん、蘭お姉ちゃん」
◇◆◇◆
萩原さんの事件の時から分かってた。
名探偵コナンのありとあらゆる知識っていうのは、正確な座標や建物の構造などを、あの声の主─多分俗に言う神─が加筆修正してくれてるものなんだ。
「それが分かったところでどうしろと……」
ていうか殺気ムンムンのあのウイスキートリオ(しかも勿論男)の中に突っ込んでいけるほど、私の病気は軽くない。いや、男性恐怖症でなくともあの中に突っ込んでいくのは危険すぎる。
「けどなぁ……」
自室のデスクの上で頭を抱える私。
全くいい作戦が思いつかない。
「あの時男性恐怖症治して貰えばよかった。男性恐怖症の完治と、チート能力とかにしとけば良かった」
今更悔やんでももう遅い。
萩原さんの時は偶然上手くいったけど、諸伏景光…スコッチの救出は難しすぎる。
第一、死んだのを確信させなきゃならない。…バーボンの足止め…いやいや。殺されて終わりだろう。
「生死の確認をするのはバーボンだった。どこかであの3人の誰かと接触すれば……赤井さん…ワンチャンいけるか？…いやでも……」
彼はあの時の幼い少女を覚えているのだろうか。たかだか一般人の私を。
……それに賭けるしかない、か。
私は、何も証拠を残さない為にも、頭の中だけで作戦を練った。
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NIL(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» ありがとうございます！夢主ちゃんめちゃくちゃ頑張ってもらってます(苦笑) 次が出せたらまた応援しに来てください(´；ω；｀) (2020年6月28日 21時) (
レス) id: 6ea316f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
NIL(プロフ) - 黒瀬さん» ありがとうございます！あまり進んでなくて本当に申し訳ないですが、もう少ししたら出せそうなので、待っててください(´；ω；｀) (2020年6月28日 21時) (レス) id: 6ea316f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - すごい面白いです！！！夢主ちゃんが頑張っててめっちゃ応援したくなります...！ 更新頑張ってください！ (2020年6月22日 18時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 - この作品を見つけて最初から読んだのですが、とても続きが気になって更新されるのが楽しみになりました！更新頑張ってください！まってます！ (2020年5月25日 16時) (レス) id: 1f6a6008e3 (このIDを非表示/違反報告)
NIL(プロフ) - スピカさん» ありがとうございます！亀更新なのでめちゃくちゃ時間かかってますが、気長に待っていただけると幸いです(^_^； (2020年5月19日 19時) (レス) id: 6ea316f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NIL | 作成日時：2020年2月23日 18時
