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「ただいま…私1人だけど」
暑苦しい仕事を終え、家に帰宅すると先程まで感じていた人肌がなくなって改めて自分は交際相手もいない悲しい奴だと実感する。
その気になったら彼氏なんてすぐにつくってやる、なんて友達との飲み会で言っちゃったけど、普通に出会いないんだよね。
疲れて靴下も脱がずにそのままベッドにダイブする。普段は潔癖症でありえない行為だったが、すっかりこのダルっとした雰囲気にどうでも良くなってきた。
段々眠くなってきて、浅い眠りにつきそうだったとき、いきなり玄関のチャイムが鳴った。
「もう〜この時間に誰？」
あとちょっとで寝れそうだったのに。
睡眠を邪魔されたイライラが声に出てしまった。
玄関を開けると、寒さで頬が赤く染まったジフンと…
見たことが無い男の人がいた。
「ジ、ジフン？」
「…寒い。家入れて」
「先に用件を言って」
「…ったく、友人が寒がってるってのに」
「早く。じゃなきゃ入れないよ」
「………ﾎﾞｿｯ」
「え？なんだって？」
「…人造人間連れてきた、3日で良いからコイツと過ごしてみてほしい」
コイツ、と言ってジフンが指差した先には一緒に来た男の人だった。しかもジフンが開発した人造人間…？
どう見ても人造人間には見えない程人間らしくて信じれない。
というか、一緒に過ごせってどういう事よ。
「…孤独死する人を増やしたくなくてな。人造人間が側にいるだけで防げるんじゃないかって作ったんだ」
「……おばあちゃんの件、だよね？」
「あぁ、孤独死なんてひでぇ死に方だ」
「だからって男の人と私を2人きりにするってのはないでしょ」
「お前なぁ…人造人間だぞ？ロボットだ、ロボット。人間であるお前に特別な感情持たないから」
た、確かに。
私になんて興味ないよね。実際に人間からも興味持たれてないし…。
気になって男の人を見ると、目が合い、切れ長な目でニコッとされた。人造人間だけどカッコいい。ジフンのくせにこんなイケメン作るなんて。
「…えっと、名前は」
「ウォヌだ」
「ウォヌ、さん」
「ほらお前、挨拶しろ」
ジフンにそう言われるとウォヌさんは、頷いて話始めた。
「ウォヌです。僕はジフンに作られた人造人間。よろしくお願いします」
「まあまあの出来だろ？普通の会話くらいなら永遠と出来るぞ。な、ウォヌ？」
「僕と話すと止まらないいいいいい」
「ちょっとバグってるけど？」
「これくらいが人間味あって丁度いい」
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作者名：Gemini | 作成日時：2020年4月25日 11時
