契機 ページ40
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目が覚めた。
気持ちのいい目覚めとは言えない。
何かがこれから起こりそうな…。
嫌に重い体を持ち上げ、ベットから降りる。
今日も仕事だ。張り切って行かなきゃ。
寝癖がついている髪を整え、スーツに着替える。
赤いネクタイをし、イカのマスクをつける。
余計なことは言わない。
呪うとか、攻撃的なことは言っちゃダメ。
感情を荒ぶらせるな。
気持ちを言葉に乗せて叫ぶな。
コ「俺のせいで誰かが傷つくのは嫌だろ？なぁ、コンタミ」
鏡に映る自分にそう問いかける。
当然、返事は来ないけど。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
食堂に行ってみると、厨房にレウさんが居た。
相変わらず早いなぁ。
コ「レウさん、おはよう」
レ「あ、コンちゃん。おはよう」
レウさんに近づくと、手元で料理しているのが見えた。
鼻の先を通り過ぎていく良い匂いに、思わず腹を鳴らした。
コ「あっ、」
レ「腹減ったのか？w ん〜…みんなには内緒な…？」
そう言ってレウさんは小さい容器に今作っているスープを入れてくれた。
お礼を言って、カウンターに一番近い椅子に座った。
出来立て特有の、いい匂いと湯気が相まって余計に腹が減った。
コ「頂きます」
スープが喉を通り、胃に落ちると、全身がぽかぽかと暖かくなるのを感じた。
身体はそれをうんと喜び、血液を多く回した。
だんだんと覚醒してくる頭。
あぁ、今日はみっどーのところで資料をもらって、外交の準備をしないといけないんだった。
皿をカウンターに持って行き、中のレウさんに声をかける。
そのまま部屋に行こうとすると、焦ったような声が飛んできた。
思わず足を止め、振り返ると、目の前にずいっと何か出された。
レ「コンちゃん最近ちゃんと食べてないだろ？たまにはしっかり食べなきゃ」
レウさんに渡された小さめのバスケットの中には、パンや野菜のスティック。ローストビーフといった、栄養がつきそうな食べ物が入っていた。
コ「ありがとう」
レ「食べ終わったら返してくれ〜」
2〜3回手を振ると、そのまま部屋を目指して歩き出した。
朝が早いからか、廊下には人っ子一人いない。
息をふ〜、と吐き出すと、まるで凍てつきそうなほど冷えていた。
今日も寒いなぁ。
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ほたる(プロフ) - りゅーあさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！更新はゆっくりですが、最後まで見て頂けると嬉しいです！ (2019年11月2日 12時) (
レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーあ - 面白いですね。続きをいつも楽しみにしています！周りでは、活動休止をしている人がいるので、更新して頂けるだけでも嬉しいですね！ (2019年11月2日 7時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - Resultさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、とても嬉しいです！ (2019年10月31日 21時) (レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
Result - Totemo omosiroi yo tanosimidanaa (2019年10月31日 19時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年9月15日 19時
