黄昏 ページ29
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ぐっちさん達の能力が消えた騒動の次の日、Aから、運営と限界に集まって欲しいと言われた。
何やら話があるみたいだ。
運営と限界はすでに集まっており、部屋の中で雑談をしていた。
この前の夕飯がどーだったとか、
戦場であろえがやらかしたとか、
そんなこと。
その時、扉が開いた。
『あぁ、もうみんな居たのか。すまない、待たせたな』
みんなを座らせ、Aは全員が見える位置に立った。
一つ軽く息を吸うと、説明を始めた。
『まず、今回の限界の能力が消えたことについてだが、消えてはいない。僕が回収して、現在治療中だ』
ら「治療中…?」
俺が疑問を投げかけると、あぁと頷いて、全てを説明してくれた。
能力は使いすぎると自らの身を滅ぼしてしまうこと。
しかしAが回収すれば傷は癒え、治療を行えば再び使えるようになること。
そしてこういった状況になったのは自分のせいだから、責任を全て背負わせて欲しいとのこと。
『まぁ責任といっても、能力の治療だ。そんなに深く考えないで欲しい。これで話は終わりだ。集まってくれてありがとう』
この部屋の出口に向かって歩き出したA。
扉を少し開け、あ、と声を漏らした。
此方を振り返り、にこやかな顔でこう言った。
『だから限界のみんなはしばらく戦場に連れていけない。溜まりに溜まった書類を終わらせてくれ。期限、しっかり守れよ?』
瞬間、限界の顔が歪んだ。
特にたらことげんじんは酷かった。
あろえとぐっちさんは少し歪ませただけで済んでた。
Aが部屋から出ていった直後、たらことげんじんはあろえに縋った。
げ「あろえ〜〜… ; ; 」
た「助けて…」
あ「お前らやらなかったのが悪いだろ?w」
Aからの説明があったからか、雰囲気は何処か柔らかかった。
部屋からみんな退散していき、残ったのは俺だけ。
昼下がりの部屋は妙に暑くて、少し胸騒ぎがした。
赤いマフラーを取り、手に持ち、ジッと見つめた。
ら「……A、」
口から出たのは、このマフラーをくれた人の名前だった。
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ほたる(プロフ) - りゅーあさん» コメントありがとうございます!とても励みになります!更新はゆっくりですが、最後まで見て頂けると嬉しいです! (2019年11月2日 12時) (レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーあ - 面白いですね。続きをいつも楽しみにしています!周りでは、活動休止をしている人がいるので、更新して頂けるだけでも嬉しいですね! (2019年11月2日 7時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - Resultさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて、とても嬉しいです! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
Result - Totemo omosiroi yo tanosimidanaa (2019年10月31日 19時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたる | 作成日時:2019年9月15日 19時