答辯 ページ25
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月明かりが差し込み始め、まるで深海のような雰囲気を出し始めたこの部屋。
僕はゆっくりと口を開いた。
『僕がみんなに分けた能力は、莫大な力を得る代わりに、なにかを代償にしなければならないって、だいぶ前に話したの覚えてるか？』
近「俺らが出会った頃に話したね」
『あぁ。あれ、実は嘘なんだ』
近「は、？」
『いやそれは語弊があるか…。んん…何というか…代償ではなく、自身の身体を犠牲にしなければならないんだ。それこそ、今回の限界のみんなのように』
近「…だからあんなにボロボロになったのか」
『…。そこで、だ。そもそも僕が分けた能力のせいで傷ついたのなら、その能力をもう一度僕のところに戻して仕舞えば、傷はなくなるということになるんだ』
近「っ、ちょっと待ってね…？」
近海は一度に来た情報についてこれず、頭を抱えた。
僕は近海が悩み終わるまで待ち続けた。
ベランダから入り込む夜風が身体を包み込んでくれて、とてもいい気分だった。
暫くして、近海は一つ頷いた。
もう自分の身の中に情報を落としたのだろう。
『言ってしまえば、能力も傷ついているんだ。まぁ、能力を水晶玉かなんかだと思ってもらえればいい。使いすぎた水晶玉は傷が付くだろう？』
近「うん」
『しかも、さっき言った通り能力は莫大な力を持っている。能力自身もその力をコントロールできないのだろうな。その水晶玉が傷つくと、暴走して内側から人間の身体を傷つけ始める』
ちょっと待って、と再び近海から声がかかった。
そう、能力は使い込めば使い込むほど最大限の力を発揮できる代わりに、使い込めば使い込むほど自身が傷ついてしまう。
症状が進行しすぎると、僕でさえ手の施しようがなくなってしまう。
近「……かなりぶっ飛んだ話だね」
『僕も思うよ。でも、まだ続きがあるんだ』
そう言うと、近海は苦い顔をしたが仕方ないといった具合でまた話を聞き始めた。
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ほたる(プロフ) - りゅーあさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！更新はゆっくりですが、最後まで見て頂けると嬉しいです！ (2019年11月2日 12時) (
レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
りゅーあ - 面白いですね。続きをいつも楽しみにしています！周りでは、活動休止をしている人がいるので、更新して頂けるだけでも嬉しいですね！ (2019年11月2日 7時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - Resultさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、とても嬉しいです！ (2019年10月31日 21時) (レス) id: 5cf69170d2 (このIDを非表示/違反報告)
Result - Totemo omosiroi yo tanosimidanaa (2019年10月31日 19時) (レス) id: 30e35b4147 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたる | 作成日時：2019年9月15日 19時
