不如意Ⅱ (ページ8)

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残滓【JM】ページ8

*

JM「ま、マネージャー」

『なに？』

JM「衣装が…その」

『すみませんユクさん、
ジミンの衣装が汚れてしまったみたいで』

最近はこんな些細なことで彼女を呼ぶのも極度に緊張する。

彼女が衣装担当のユクさんを呼びに僕の傍を離れるとやっと息が出来る。

苦しい。
今彼女と話すのは、苦しい。

＿＿＿＿＿

JM「ただいま、」

「おかえりなさい。ご飯出来てますよ」

TH「……」

マネージャーに課された家政婦の仕事はこの間一方的に契約が破棄されて、代わりに新しい家政婦がやってきた。

噂じゃマネージャーが選任したとか。
真偽は分からないけど。

これで前と同じ。元通り。

以前の生活に逆戻り。

別におかしなことなんて…なにもない。

「またお口に合いませんでしたか…？」

NJ「…体調が優れないだけなんです。
せっかく作って下さったのにすみません」

新しい家政婦は何も悪くない。

品数も出来も見た目も、何もかも完璧。

こんな料理を毎日作ってもらってめちゃくちゃ幸せ。

でも
箸は思うように進まない。

美味しいって
思わない。

失礼なのはわかってる。

彼女のプライドを傷付けてるのも分かる。

僕らはおかしい。

僕らが悪い。

『あなた達、家政婦さんが作ってくれた料理をまともに食べようともしないんですって？』

『呆れてモノも言えないわ』

『いい？
今度同じ報告が私の元にくれば本気で怒るわよ』

朝からお説教。

僕達だって食べなく無いわけじゃないよ。

本当は食べたいよ。

でも無理なんだよ。

マネージャー、

マネージャーの料理が食べたい、

*