境界【JM】 ページ49
*
｢休憩はいりまーす｣
僕に集中していた人や物がその言葉を機に
ｿﾞﾛｿﾞﾛと流れていく。
僕はそれをただ見つめるだけで
上手くいかない自分をひどく悔やんでいた。
『ジミン』
熱い照明。
そこに1つ影が出来たかと思えば
座り込む僕を見下ろす女の人。
JM「っマネージャー」
すぐさま立ち上がる。
だけど暑さと突然の動きに追いつかず
軽く目眩を起こして不自由になる体。
危ない、
小さく怯えた声と共に
背中を支える小さな手。
ほぼ同じ視線。
焦った瞳をした彼女と目が合った、
JM「っっごめん」
『…いや』
あまりの近さに顔を引いた。
気まずい空気が僕らを囲む。
TH「ジミナ大丈夫?!」
どうしようかと思い詰めた時、
遠くから慌てたように駆け付けたのは親友で。
2人に耐えられない僕は安心からか
逃げるようにテヒョナに擦り寄った。
TH「え、と」
JM「他のメンバーはっ？」
TH「ケータリング食べに行くって、言ってた！」
JM「そっか、」
ﾁﾗﾘと辺りを見渡せばこの場に残るのは僕とテヒョナとマネージャーの3人。そして遠くでこちらを伺うグギ。
なんでよりによってこのメンバーなんだろう。
ああ
怒られるのにはちょうどいいや、
『…私の言いたいことは分かる？』
狭いスタジオ。音がよく反響する。
こんなに静かだと息を飲む音でさえ
聞こえそうなほど。
JM「うん、」
僕のこの、蚊の鳴くような声でさえ
いつもより大きく聞こえる。
『ならこの後の撮影は期待してるから』
『頑張って』
6年目にしてやっと気付いたことがある。
マネージャーが本当はこういう人なんだって
最近になって知ったことがある。
今僕らに見せた笑みは
'業務的'なものだということ。
それ以下も以上もない
その程度の笑いだということ。
これは昔の、以前までの
可もなく不可もなく
その距離感でいた頃の
僕らに見せてたものと同じだということ。
JK「っぬな！」
『私はあなたのヌナではないわ。
何度言ったら分かるのジョングク』
JK「でもッ」
『私はあなた達のマネージャーだから』
『親しくしているつもりはないから』
これは警告。
彼女は引いた
僕らと彼女の
境界線を。
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豆なっつ(プロフ) - あがしおんさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(汗)！以前から読んで頂けていたなんて...＞＜また再開できて嬉しいです！更新がんばります!! (2020年2月13日 1時) (
レス) id: 4ee0a0d202 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 以前呼んでいた同タイトルだったので、あれ？っと思って読み進めていました。やっぱり豆なっつさんのお話でしたか！更新楽しみにしています！ (2020年2月8日 1時) (レス) id: cab6f14aeb (このIDを非表示/違反報告)
豆なっつ(プロフ) - テテちゃんさん» ありがとうございます！可愛いグクを目指してます☆ミ 「私のキノコ」まで読んでいただけているなんて、、、！(感激)これからもどちらともよろしくお願いしますね！ (2020年1月28日 20時) (レス) id: 4ee0a0d202 (このIDを非表示/違反報告)
テテちゃん(プロフ) - 初見なんですけど、すごく面白いです！ぐくちゃんが可愛いすぎますね☆とても面白くてずっと読んでしまいました！あ、あと「私のキノコ」もとてもいい作品ですね♪ (2020年1月26日 22時) (レス) id: d1966519d9 (このIDを非表示/違反報告)
豆なっつ(プロフ) - さきさん» そうだったのですか( ° ° )!!!!!! では突然消えてしまって本当に申し訳ないことをしました...今回は頑張りますのでどうかまたお付き合い下さいね。(涙) (2020年1月26日 0時) (レス) id: 4ee0a0d202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆なっつ | 作成日時：2020年1月22日 19時
