人喰い道化師のマーチ【小説Ver】 (ページ5)

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No.4【魔野透】ページ5

Red、Blackのメンバーは各自の持ち場の巡回や道化師の排除…等を行っているソレと同時刻WhiteのメンバーはAnnihilationの拠点にて各自道化師についての研究やRed、Blackの負傷者の治療を行っていた。

「～♪～♪」
とある研究所ではガスマスクを着用し白衣を羽織った女性、魔野透が机に様々な物を広げ、鼻歌交じりに何か作業をしていた。

よく机を見ると、大小様々な容器に入っている乾燥している何かの植物や粉状の何か。ゲージで育成されてるマウス達。資料などの書類。自然界では自然界では有り得ないであろう蛍光色の液体満ちているフラスコ。
そして魔野の手には毒々しい液体からガスのようなモノが発生している試験管。
一般的には異常だろうがここでは割といつもの光景である。

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一通り作業を終え、砂糖を大量に入れたコーヒーを片手に机に放り出していた資料に目を通す。
「ふむふむ…やはりどれも似たような報告だね」

資料と一緒に置いておいた新聞には【道化師】についでの記事。ソレを見ると苦笑いする。
「…アレ等だって元々ボク等みたいな人間の造った失敗作なのに…全く滑稽だねぇ……」

道化師。
ソレはXXXX年にとある実験によって生まれた悲しき失敗作。
見た目は人間そのもの、違いと言えば左目に渦巻きのようなものがあるぐらいだ。違いがソレだけならば特に問題なかっただろう。
しかし、道化師(失敗作)達は人間を喰うことで命を繋げていく殺人鬼なのだ。

我々Annihilationはそんな道化師(殺人鬼)達を処理し人々の平和を守るのが役目。

「なーんて…役目やら平和やらボクにはどうでもいいんけど……(ﾎﾞｿｯ」

「さーてと研究～研究～♪」
そう言ってカラになったマグカップを置き再び調合を開始した。