私は弱い鬼【鬼滅の刃】 (ページ26)

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猗「……！A！……心配したぞ」

『！……ごめん、迷子になってた……』

そう告げると猗窩座さんは頭を抱えていた。

「もう離れないようにな」

私の手を握りしめ離れないようにしている。

『うん……っ』

心配をかけてしまい申し訳ない気持ちと、心配をしてくれることが嬉しかった。

私に兄がいたらこんな風だったのかなとふと思う。

人間時代のときの姉は自分勝手なところが多かった。

しかし、他人がいる時は人当たりがいい。
私の苦手な性格をしていた。

私が鬼になって両親や、姉を殺されてしまった時も悲しくはなかったし、むしろ居なくなって良かったって思った。

後悔はしていない。

今の方がちゃんと生きてるって感じがしている。

鬼のみんなは優しいし、私を助けてくれる。

感情なんてないって言うかもしれないけど私はそうは思わないよ。

『ねぇ、猗窩座さん』

猗「どうかしたか？」

『また、一緒に買い物付き合ってほしいな』

猗「……！……ああ。だが、あの御方に許可を頂いたらな」

『約束だよ』

約束の印に小指を絡める。

そのとき、猗窩座さんの顔が少しだけ赤くなっていて照れているのが分かった。