鬼のお姫様【鬼滅の刃】 (ページ31)

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(回想)

私が鬼狩りの任務に向かっていた時の話のこと。

「……？」

『Aさんってどうしてそんなに強いのかな？』

『ちょっと強い鬼を斬っただけであんなに浮かれちゃってさ』

『最近さ、御館様にも気に入られてね？俺たちだって頑張ってるのにね、まじでずるいぜ』

『ていうか、そもそも強くなんてないでしょ？たまたま柱が来てくれたから倒せたわけで……』

林の茂みの方から複数の声が聞こえてきた。

自分の名前が聞こえたのでつい聞き入ってしまった。

聞くつもりなんてなかったけど気になってしまう。

「……文句があるなら……直接言えばいいのに」

聞けば聞くほど私の不満や陰口を言っているのが聞こえてきて正直頭に来る。

歯をぐっと食いしばり怒りを抑える。

隊員達の話し声が遠くなるまで私はその場から動けなかった。

その話を聞いてたから数週間後ぐらいだろうか。

とても居心地が悪いような気がした。

雰囲気が悪くなっているのを話さなくても分かるほどに。

私の実力は鬼殺隊に認められなくなってしまったの。

最終的には隠以下の存在となってしまった。

隊員達の卑劣なやり方によって。