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沖「ヘタに動けば真選組も潰されかねないんでね。まさかとは思いませんが、茜さん。アンタも俺らと同じ幕府の人間の一人。いくら茜さんでも首が飛びかねませんぜ」
沖田は茜の心を見透かすように言った
茜は何も言わずに沖田を睨む
沖「これだから組織ってのは面倒でいけねェ。自由なアンタがうらやましーや」
沖田が銀時に向けて言う
銀「………言っとくがな俺ァてめーらのために動くなんざ御免だぜ」
沖「おかしーな。アンタは俺と同種だと思ってやしたぜ。こういうモンは虫唾が走るほど嫌いなタチだと…
アレを見てくだせェ。」
沖田が指すのは鬼のお面を被り、金棒を持った男
沖「煉獄関 最強の戦士"鬼道丸"今まで何人もの挑戦者をあの金棒で潰してきた無敵の王でさァ。まずは奴をさぐりァ何か出てくるかもしれませんぜ」
まるで万事屋に依頼をするかのように話す沖田
銀「オイ」
沖「心配いりませんよ。こいつァ俺の個人的な頼みで真選組は関わっちゃいねー。…まァ、どーかこのことは近藤さんや土方さんには内密に…」
*
沖田にこんなものを見せられて黙っていられるわけが無い
茜は銀時達と別れた後、もう一度煉獄関に乗り込んだ
次は客席ではなく黒幕である幕府を探るため…
薄暗い道を歩いていたが、どこかで話し声が聞こえたため急いで影に隠れた
「…ククク相も変わらぬ盛況ぶり。やはり血塗られた戦いは古より人の血をたぎらすもののようだな。またとない見せ物よ」
茜「(あの服装…天導衆か…?)」
「花形である鬼道丸の活躍も中々のものだな。」
「しかし、あいつもただの人間…使い物にならなくなるのも時間の問題ですな。」
「案ずるな。新しい替え玉は既に用意している」
私は会話を聞くのに夢中で背後から近づくもう一人の足音に気づかなかった
ゴッッ!!
頭に何か固いものを打ち付けられ視界が歪んだ
そのまま睡眠薬かなにかが染み込んだ布を口元に当てられ私の意識は途切れた
*
銀「あ〜嫌な雨だ」
銀時が椅子にもたれてだるそうに言う
神楽も新八も椅子に座り込み落ち込んでいた
銀「何もこんな日にそんな湿っぽい話持ち込んでこなくてもいいじゃねーか…」
神楽達が座る椅子の向かいに座る沖田に言う
沖「そいつァ すまねェ。一応知らせとかねーとと思いましてね。…それと、この間あの闘技場で茜さんと会えてから連絡が取れてないんでさァ。もしかしたらこの件に関わっているかもしれやせん。」
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作者名:あかお | 作成日時:2020年5月19日 11時