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《 SIDE → 平野紫耀 》
手いっぱいの食器やお菓子を買って。
家に帰るために車を走らせる。
信号で止まると、
携帯を開いて '' プロポーズ '' と検索する
永瀬の方のAにプロポーズした時は
とにかく余裕がなくて。
ムードとかシチュエーションとかなんにも考えてなかった。
ただあいつが手に入ればいいんだと、
自分勝手な事ばかり考えていた。
あいつは嘘をつき続けた俺を責めなかった。
それはあいつの必死の愛だったんだと
今になればそう思う。
しかし俺は一方的な気持ちを押し付ける事でしかあいつを繋ぎ止める事が出来なかった。
だから、余計思う。
自分よりも相手を優先していた永瀬廉と永瀬A。
それこそが無償の愛だったんだと。
そして、今俺が一条Aに感じているこれが。
無償の愛だということ。
信号が青に変わったのを合図に
おれの車も、周りの車も動き出す。
時間は止まらないし戻らない。
だから俺は今度こそ間違えないように
自分じゃなくて相手の事を考えて。
そうやってずっとAを愛していきたい。
'' プロポーズはやっぱりダイヤの指輪！''
一番上に表示されたその言葉に思わず笑みがこぼれる。
Aにダイヤか。
ダイヤの指輪をつけて必死に大人っぽく振る舞おうとするAを想像しては微笑ましく思う。
大学生にダイヤはまだ早いのではとも思ったけど
もしAに言い寄る同級生がいたとしたら、
若さがない俺に勝てるところはダイヤの指輪を買ってあげられる所だけだと思う。
指輪だけじゃない。
海老にココアにマシュマロ、いちごのキャンディ。
アロマに薔薇。
頭の中で何度も何度も繰り返したAの好きなものは、とっくに全部覚えてしまった。
Aはいつも華奢なデザインのアクセサリーを付けているから、指輪もそういうのがいいだろう。
でもゴールドとかシルバーよりも、
ピンクゴールドっぽいなあと、また笑顔になる。
一番最初にバーに出掛けた時、
質問大会だとか言ってAがいろんな事を聞いてきた。
あの時の俺は適当な受け答えをして、
そして質問を返したりする事もなかった。
車の中でニコニコと笑いながら、
好きな科目とか色とか好きなタイプとか、好きだった人とか。
ボソボソと呟いていたAを思い出す。
今、その質問を全部返してもいいか？
どんな小さなことでもいいから
もっとAの事が知りたいんだ。
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林檎(プロフ) - はじめまして！最初にこの作品を見つけて呼んだ時は月光インセストを読んでいない状態でしたが、月光インセストを読んでからこちらを見るとより一層切なくて面白かったです！本当に大好きです！更新無理のない程度にお待ちしております！！ (2020年11月3日 15時) (
レス) id: 96ebd3d640 (このIDを非表示/違反報告)
一花(プロフ) - 月光インセストもこの作品もすごく好きです！主人公はどんな人なんだろうって、きっとすごく魅了的なんだろうなと思うし、主人公以外を女だと思ってないって言い切れちゃう廉くんもめちゃくちゃカッコいいって思いました！紫耀くんにも幸せになってほしいです (2019年8月17日 21時) (レス) id: cc08c80ce0 (このIDを非表示/違反報告)
みにれお(プロフ) - 続きがすごく気になります！ぜひ更新してください！！！ (2019年8月13日 17時) (レス) id: 17710468a0 (このIDを非表示/違反報告)
詩織(プロフ) - 続きが気になります！更新お願いします！m(_ _)m (2019年1月12日 0時) (レス) id: 2bc913fedf (このIDを非表示/違反報告)
Mt.Wind Bell(プロフ) - 更新楽しみに待ってます( ´ ` ) (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4eba5a31cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：C-N | 作成日時：2017年2月5日 1時
