25 ページ25
.
『あー、疲れた』
仕事から帰ってきた途端、鞄を床に放り投げて真っ先にベッドに倒れ込む。疲れのせいで身体がとても重たい。
今日の仕事はいつもよりも早く終わったから良かったけれど、明日も朝早くから仕事だ。
『夕食まだだった、』
夕食は仕事先で用意してもらうことがほとんどだから、最近は全く料理をしていなかった。冷蔵庫の中は空きがたくさんある。
こんなにも疲れている状態で料理するのは、考えただけでストレスが溜まりそうだった。
『…コンビニ行くか』
結局いつもコンビニに頼ってしまう。
私は疲れが蓄積した身体をゆっくりと起こしてから適当にパーカーを羽織って財布とスマホだけ持つと、マスクを付けて部屋から出た。
私が住んでいるのは都内のマンションで、警備も厳重だから安心。芸能人も多く住んでいる。
外に出ると日中よりかなり肌寒く、思わず身震いした。
『早く行こ、』
私は早足で近くのコンビニへと向かった。店内に入ると、迷いもなくお弁当とお茶を手に取る。
お会計を済ませてから外に出たときだった。後ろから、Aさん？と、私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
どこかで聞いたことのある声だな、と思って反射的に振り返れば、子供のような無邪気な笑顔で手を振っている彼。
「テヒョンさん…」
TH「そんな微妙な顔しないでよ！」
「いや、仕方ないので許してください」
TH「僕なにか悪いことした！？」
焦ったような表情を浮かべて驚くから、その様子がおかしくてつい笑ってしまった。すると、珍しいものでも見たかのように目を見開いて私をじっと見つめる。
「…なんですか、」
TH「あ、いや。Aさんが笑ったから…」
「私だって笑いますよ」
私ってどれだけ無愛想な人間だと思われてるの。
そろそろ行っていいですか？と言って私がマンションへ戻ろうとすると、テヒョンさんに腕を掴まれた。予想外の出来事に、私は驚いたままテヒョンさんに目を向ける。
TH「少し話していかない？」
「嫌です」
TH「えー、なんで！」
私の言葉を受けて、枯れた花のようにわかりやすく落ち込むテヒョンさんの姿はまるで子供のようだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1423人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キオ - senaさん、ありがとうございます！大好きです！これからも、応援してます！ (2020年4月21日 21時) (
レス) id: 61705e5b9d (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - おとしだま…ないの…？ (2019年1月1日 2時) (レス) id: f3c78cde16 (このIDを非表示/違反報告)
ちむ子(プロフ) - あけましておめでとうございます！！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年1月1日 1時) (レス) id: ba915e60a4 (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - あけましておめでとう！更新してくれてありがとうございます！楽しみです！ (2019年1月1日 0時) (レス) id: ade9e6462e (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - とっても面白いです！ぐったんと幼馴染とか、、、めっちゃうらやましいですよね笑笑更新ファイティン！！！ (2018年12月30日 16時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星雫 | 作成日時：2018年12月29日 21時
