立場逆転しましょうか

46.先生の言葉で揺れてばかり ページ46

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TH「自分が情けないです……」







先生とホソクさんが話すということで、俺は他の2人と移動してきた。

近くにあったベンチに座ると、俺の隣にナムジュンさんとジンさんも静かに腰を下ろした。







TH「好きだって想いだけじゃ、簡単にいかないんだな……」







俺が呟いたその言葉を聞いて、背中をさすってくれていたナムジュンさんの手が止まった。

先生のことが好き。

だから頑張って伝えたけど先生には響かなくて、想いだけじゃどうしようもないんだって今頃気づいた。







NJ「テヒョンくん、」


TH「俺、先生のことが好きです、本気で」


NJ「わかるよ。見てたらわかる」


TH「でもどうしたらいいのか……っ、」







また泣きそうになると、ジンさんが優しく俺の手を握ってくれた。

その優しさが心にまで届いて、結局涙を零してしまう。

しかしそれを全て受け止めるかのようにジンさんが、繋いでいる手にぎゅっと力を込めた。







TH「俺はいつも、先生の何気ない言葉で心が揺れます」


JN「うん」


TH「でも、先生の心を揺らす俺の言葉はあるのかなって……」







俺のことを拒否るような言葉でも、なぜか心が揺れた。

その理由はわからないけど、俺が先生に惹かれているって言うのは事実だったから、俺だって先生の心を揺らせれば、って。

でも相手の思いなんて、俺には見透かすことなんて出来ないから。







JN「俺ね、テヒョンくんのこと凄いなって思ってた」


TH「え？」


JN「だってすごく素直だもん。こんな素直な子に想いをぶつけられたら、揺るがない人なんていないよ」


NJ「自分の想いを大切にしてれば大丈夫」







ジンさんとナムジュンさんからの言葉を聞いて、諦めたくないと強く思った。

さっき先生を助けるとき、正直怖かった。

自分より歳上の人だし、なにされるかわからなかったけど、先生を助けたいっていう思いがどうしても収まらなくて、気づいたら行動していたんだ。







TH「……俺これからも、先生に伝えていきます」







今は信じられなくてもいい。

子供に見られてもいい。

いつかこの想いが届くのであれば、俺は諦めずにずっと先生に伝えていこうと決めた。







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