出会いの音・肆 ページ5
その言葉に、私は自分が恥ずかしくなった。
この子の純粋で真っ直ぐな気持ちを利用しようとしたんだ。
そう思った瞬間、私に罪悪感が襲った。
いたたまれなくなった。
『…こんな事言うのも何だけどさ、
なんでそんなに優しいの?
私初めてあったんじゃん、なんでそんなに信じれるの?
あんたからしたら、私は変な服も着てるし、変な奴じゃん』
ホントもう私不審者じゃん…と内心落ち込みながら返答を待った。
「…?だってお前、よえーだろ?」
よくわかってない音を出して言われた。
悪意0%の言葉の暴力。
「俺よりよえーんだから俺には敵わねえ!!」
そっか、私弱いから、この子のからしたら安全な奴なんだ。
襲って来ても返り討ちにできるから。
なんか、ガチで戦闘に慣れてんじゃん。
『うん、まあそっか、うん』
色々考えた私が馬鹿みたい。
もうどうでもいいや、先の事なんか誰もわかんないし、私は今生きることを考えよう。
『えーと…』
伊之助に連れて来られた山奥、古い日本屋
目の前で驚いてる坊主の青年、すぐに自分の調子を取り戻したのか仁王立ち
「おい伊之助ぇ何人ん家のガキ持って来てんだ!!!」
「うるせー!!コイツは俺の子分だ!!!」
え、私"持ってきた"扱い?
「子分だ!?コイツ院の服着てんだぞ!!
金持ち持ってくんじゃねえよ!!!!」
そっか、セーラー服って言ったらやっぱ学院なのか、まだ金持ちしか行けない感じなのかな?
『あの、急にお邪魔してしまってすいません、
私、強くなりたくて、親分について着たんです。
えっと、だから、その』
ごもんなよアホー!!!!
なんて言えばいいかわからなくなって口ごもった。
こういう時語彙力つけときゃよかったって思う。
どうしよう、顔影んなって表情わかんないし!
「まじもんの淑女じゃねえか!!
悪いことは言わねぇ、コイツはやめとけ!!
教えに向いてねえぞ!!」
「んだとコラァ!!!」
何を言いだすかと思えば私の肩を掴んでガクガクと揺さぶって言われた。
淑女!!どこが!?確かに擬音とか多そうだけど!!
『いえ!親分がいいんです!早く強くなるには実戦が一番いいと思ったので!!』
「てめえ淑女じゃねえな!?」
『なんで!?大声出したから!?』
「淑女が実戦がどうとか言うわけねえ!!!」
『ごもっとも!!!!』
そうして、私の地獄の訓練の日々が始まった。
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いくら - あ、すき…(素敵な小説ですね!更新楽しみにしてます!) (2020年5月8日 10時) (レス) id: 16c4d9d785 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - (=゚ω゚=)にゃあさん» ありがとうございます。応援を糧に頑張っていきます。最近スランプでかけていないですけれども、頑張ります。 (2020年4月19日 20時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
(=゚ω゚=)にゃあ(プロフ) - 凄く面白くて更新楽しみにしてます!がんばってください! (2020年4月19日 19時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - 葉月さん» ありがとうございます!!頑張ります!、 (2020年4月12日 14時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 面白いです!更新頑張って下さい! (2020年4月12日 14時) (レス) id: 49b2bcdaf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:弥生夏 x他1人 | 作成日時:2019年12月26日 23時