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揺れる音・弐拾 ページ21

あれから一週間が経った。
丹治の人に刀をもらい、隊服を貰った。

刀の色が変わるらしく、私の刀は薄い青緑
キレイな色だと褒められたが、不思議な色だ。

そして私はいつの間にか何処かへ行って帰ってきたツバメ君の話を聞く、何処へ行っていたのか



『どこに何しに行ってきたの?』



「ナニモシテナイヨ」



『してただろ!!十中八九なんかしてただろ!!

なんだ!!私の失態でも上司に密告しに行ってたのか!?』



ツバメに詰め寄るA、木陰に隠れているからいいが、傍から見ればただの変質者である。

Aに詰め寄られギクリと体を震わすツバメもツバメだが



『はぁ…もういいよ、それより任務、教えてよ』



「ワ、ワカッタンダヨォ〜!
トウナントウダヨォ〜!
トウナントウニオニシュツゲーン!」



飛び回って言うツバメ、Aは諦めた様に足を進めた。

もし上に報告されたとしても、私自身何されたか分からないのに、わかるわけ無いか

と、油断していた。

まさかあんな事になるとも知らずに…









『ツバメ君、この村?』



「ソウダヨォ」



村につくと、早速嫌な音が聞こえてくる。

鬼の音だろうか…

警戒しながら村に入ると、

複数の足音が聞こえてきた。



『な、何事…!?』



少し焦りつつ、慎重に音を拾う。

拾えた音は、焦り、恐怖、嫌悪、罪悪、そして、僅かな期待の音

私はあっとゆう間に複数の男に取り囲まれた。

男達は苦しい顔をしながらAに言うのだ。



「嬢ちゃん、すまねぇ。

こうしねえと俺等の家族が殺されちまうんだ…!!」



私の頭を殴ろうとする男、反撃もできた。

けれど、溢れ出す哀しみと罪悪感の音に、私は彼等に身を任せた。





目を覚ますと、畳に寝かされ、両腕を縄で縛られている。

刀も取られて、どうしたものかと考えていると、背後から


りんっ


鬼の音だ。



「お目覚めかしら?鬼殺し」



鬼の方を向くと、鬼は私を冷たい目で見下ろしていた。



『…貴方は…なんで鬼になったの…?
貴方も病気だったの?』



何故鬼になってしまったのか、気になってしまった。

きっと苦しい理由がある。

きっと悲しい思いがある。

鬼だって、元々は人だった

選別の時は、自分を守る為に見てみぬふりをした

今は…違う

殺すのが怖い、どうして殺さなければいけない

そんな気持ちがぐるぐると私の中を回る。



「…へんな鬼殺しね

今まで気にしなかった癖に


私の母は、貴方達に殺されたのよ!!」

美しい音・弐拾壱→←疑問の音・拾玖



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いくら - あ、すき…(素敵な小説ですね!更新楽しみにしてます!) (2020年5月8日 10時) (レス) id: 16c4d9d785 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - (=゚ω゚=)にゃあさん» ありがとうございます。応援を糧に頑張っていきます。最近スランプでかけていないですけれども、頑張ります。 (2020年4月19日 20時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
(=゚ω゚=)にゃあ(プロフ) - 凄く面白くて更新楽しみにしてます!がんばってください! (2020年4月19日 19時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - 葉月さん» ありがとうございます!!頑張ります!、 (2020年4月12日 14時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 面白いです!更新頑張って下さい! (2020年4月12日 14時) (レス) id: 49b2bcdaf0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弥生夏 x他1人 | 作成日時:2019年12月26日 23時

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