弟の彼女が嵌められたので悪女に仕返ししようと思う。

仕返し9 ページ12

それは姫衣ちゃんが引っ越してきて5ヶ月くらい経った日だった。

その日は私がイザナに会いに行く日で少し前から楽しみにしていた。

いつものお気に入りのピアスをつけようと、ドレッサーの引き出しを開けた。



『あれ？』



おかしい。ここに入れたはずなのにない。


『？どっか置いてきた？？』


いや、それはない。絶対ここに入れたはずなのに。



他の引き出しも探したがやっぱりない。シンイチローやエマ、もちろんマンジローにも聞いたが、知らないと言われる。



『どこ行ったんだろ･･･』


結構お気に入りなのに、、と家の縁側を歩いていた。






すると庭の木の裏に人影が見えた。姫衣ちゃんだった。



姫衣ちゃんにも聞いてみようと声をかけた。






『姫衣ちゃん、私のピアス知らな______』









聞く必要はなかった。









だって姫衣ちゃんが私のピアスを持っていたから




『姫衣ちゃん、それ私の、、』
返して欲しいなーと優しく言った。


でも、、









「！違う！姫衣のものだよ！！」





急に訳わからないことを言い出した。何言ってんだと思っていると、、





「これ、可愛いから姫衣のものだからね！Aちゃん！」





あれ〜〜？？





『･･････姫衣ちゃん、これね？お姉ちゃんのとーーーーーーっても大切なものなんだ。返してくれると嬉しいんだけど、、、』
「だーめっ！姫衣が姫衣のものって言ったから姫衣のものだもんっ！！！」




なんだこの自己中は。いや、自己中というのかこれ？性格クソすぎだろ？？








は？？？？？？







『･･････取り敢えず返してね』
「！！やーっ！！」



おい、お前もう小4だろ。そろそろきついぞやーっ！とか




少し無理矢理だけどピアスの片方は取り返した。




もう片方は中々返してもらえない。







『姫衣ちゃん！！！いい加減にして！！お姉ちゃんの物で姫衣ちゃんの物じゃないんだよ！！全て貰えるなんて甘えるな！！』



思わず怒鳴ってしまった。



気づいた時は遅かった。姫衣ちゃんは震えながら涙目で私を睨みつけて、









「こんなの要らないっ！！」




そう言って片方のピアスを踏んづけた。


もちろん金属などでできてはいないから脆いピアスだった







姫衣ちゃんが足を退けるとそこには粉々になったピアスがあった

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