【HQ】花巻先生のせいで授業に集中できません。

集中できない３５ ページ36

『あのそんなお気遣いして頂かなくて大丈夫なんですけど……』


「別に気遣いとかじゃねぇし、気にすんなって」



いや気にするだろ。


むしろあなたがもう少し気にしてください。




とはいえさっきみたく花巻先生といるのが嫌みたいに思われるのは困るので、素直に助手席に乗らせていただくことにした。



というか先生の車とか普通に気になる乗りたい。




「じゃあ出発しんこーう」



先生が軽く右手を挙げたので、私もそれに乗って、おーっ、と手を挙げた。




『ところで、先生って電車通勤でしたよね？』


「まあな。今日はなんとなく車の気分だったから。つかよく覚えてんな」




そりゃまぁ一緒に登校したからね。

覚えてますって。




『なんで送ってくれてるんですか？まだ部活中の生徒もいるんだし、別に平気だったのに』


「部活中って言ってももうすぐ最終下校じゃん」


『だったら部活の人たち全員車乗せればいいじゃないですか？』


「それはちょっとな……。
まぁ、Aは特別だからってことで」





冗談だって分かってるけどさ。



今はちょっとだけ、自惚れたい気分だ。

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花巻先生の髪の毛

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