【HQ】私、脇役演じてるだけなんで。【青葉城西】

34.三つの葉っぱ ページ35

「あれっ、沢田さんだ」


「！やっっっと見つけた……！」



がしっと女の子の肩を掴むと、不思議そうな顔をされた。








「早速ですけど、名前、聞いてもいいですか」


「そっか、言ってなかったっけ。三つの葉で三葉です」



どうやら女の子は三葉さんというらしい。



名前が分かったところで、本題に入る。



「今日は謝りたいことがあって。
その、この前、話、無理矢理聞いちゃったこと」


「あー、私別に気にしてないですよ？」




それだけじゃないんだよなー……。


あのときは頭がおかしかったんだよ。

今もだけど。





覚悟を決めて、スマホを取り出した。



「……これ……を録ってて」



録音が流れると、三葉さんが目を見開いた。




「ほんとにごめんなさい……」


「びっくりした……。けど、何か理由があったんじゃ？」





「実は……」



それから三葉さんに、藍海先輩にしようとしていることとか、全部話した。


三葉さんは、もともと大きい目を更に大きくさせて驚いていた。




「……藍海先輩に逆らうのは危険じゃないかな」


「うん。でも、もう決めたから」



三葉さんは始めこそ私を止めようとしていたけれど。



「そっか。応援してる。私にできることがあったら言って」



さっきの録音も、好きに使って、と。



「ありがとう……！」






……藍海先輩には、絶対に負けられない。

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