【HQ】私、脇役演じてるだけなんで。【青葉城西】

28.みかたふたりと ページ29

「さーわだー」



「うおっ」




火曜日の部活の時間。



私が体育館に入ると、既にネットを張り始めていた花巻さんが手を止めてやってきた。


そして私の肩に腕を回してきた。馴れ馴れしい。




「聞いたぞー。松に聞かれてたんだってなー、お前の愛の、こ・く・は・く！」



「は？ごめんなさい私の記憶には花巻さんに愛の告白をした覚えがないんですが」



「えー？俺はしっかり聞いたんだけどなぁー」




なおも迫ってくる花巻さん。

この人酔ってるのかもしれない。




助けを求めるように松川さんを見ると、微笑み返された。


どんまいがんばれって意味だと思う。超他人事。




「…まぁこれで、沢田も相談する相手ができたんだから。もうひとりで悩むことねぇよ」



「松川さん…」




優しすぎるわ。


本当に、味方になってくれて心強い限り。






でもごめんなさい。


「まぁ私いつも英に相談してたんですけどね」


「なんだよ！」


いい雰囲気を見事にぶち壊した私はちょっと怒られた。

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