笑えていれば ページ4
ボタボタと赤い液体が、私の白いワンピースを赤に染めてゆく。
私は目を開く。赤い水、それは私から溢れるものではなく、三節棍の先端を握ったバンの手から溢れるものであった。
A「バ・・・・ンッ！？」
私の体に当てられるはずだった三節棍の先端は、バンの手によって止められていた。
バン「・・・クソッ・・・」
A「・・・バン・・・ど、うして・・泣い・・・てるの？」
そう。バンは大粒の涙を溢しながら泣いていた。彼の涙を見るのは始めてだった。
バンは涙を拭おうともせず、三節棍を握ったまま、呟く。
バン「・・てめぇは・・・あいつにそっくりなんだよ・・・っ・・・いつも他人を優先して、自分を犠牲にする・・・。裏切られても、どんなにひどい目にあおうと、懲りずに人を助け、信じようとする・・・・お人好しがっ！！！」
私は地に横たわったまま、右手を伸ばし、未だ血の流れ続けるバンの手に触れる。
A「バン・・・私はね・・・・たとえ裏切られても・・・・ひどい目にあっても・・・最後に皆が笑えていれば・・・・・それ、でいいと、思ってる・・・。人の泣いてる顔より、笑ってる顔の方が・・・・いいに決まってる・・からっ・・！！！」
私がそう言うと、バンは私に背を向けて立ち上がり、三節棍を腰にしまうと、代わりに胸元から何かを取り出し、私に向かって投げる。
《シュゥゥゥウウウウウ！！！！！》
A「こ、れは！？！？傷が・・・！！」
私に向かって投げられたのは緑色の小さな玉。それは私に当たり弾けると光を放ちながら私の体を包み込む。そして、みるみる体の傷を治してゆく。
そして光が消える頃には倦怠感や脱力感も一切消えていた。
A「バン・・・傷、治してくれてありがとう！」
バンの背に向かって私は礼を言う。
バン「・・・礼なんていらねぇだろ・・・バカが・・・」
私は微笑む。そして私はバンに背を向け、エリザベスの元へ行こうとする。
その時、後ろからバンの呟きが聞こえた気がした。
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りさ - 貴方の作品に惚れました!何時も応援しています!! そこで質問なのですが、 夢主ちゃんの武器の第一形態の秘密ってなんですか？25分間見ていたんですけど全く分からなくて･･･お手数をおかけしますが教えてはもらえないでしょうか？(-+-)ﾍﾟｺ (2018年5月12日 21時) (
レス) id: cf60114889 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - 鏡さん» お久しぶりです！ありがとうございます(*^^*)王都決戦完結まであともう僅か！！頑張りますね(*´∇｀*) (2016年11月6日 12時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
鏡 - お久しぶりです。鏡です♪だんだん物語が変わってきてとても面白いです♪これからも頑張ってください (2016年11月6日 12時) (レス) id: 475232ab79 (このIDを非表示/違反報告)
パセリン(プロフ) - 由紀さん» メッセージありがとうございます！嬉しいです！あともう少しなので、最後まで全力で頑張りますね(*´∇｀*) (2016年11月5日 21時) (レス) id: 9b51e61c30 (このIDを非表示/違反報告)
由紀 - とても面白いです！ 更新がんばてください！ 応援してます！ (2016年11月5日 20時) (レス) id: dcf1ac7ea1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パセリン | 作者ホームページ：http://Bengalese finch
作成日時：2016年9月16日 22時
