出会編 (６) 、手当て (１) ページ8
A「………はぁー…」
溜めていた息を深く吐き出す。
そこまで時間はかかっていないはずだが、複数人を相手にするのは流石に疲れた。
あいつはどうなった。
守るように立ち回りながら戦ったため、落ちてきた時よりも多くの怪我はしていないはずだ。
八左「…………ぅ……っ」
うめき声が聞こえた。傍に駆け寄り、様子を見る。
これ以上放っておいたら、出血多量で死んでしまう可能性が高い。
家に連れ帰り、手当をする事にした。
敵の死体は狼が喰うだろう。そちらは放置する事にした。
負担がかからない様に背負い、辺りに警戒しながら帰路へ着く。
幸いなことに、気配は感じても、野生の動物に出くわす事は無かった。
爺さんが死んでから一つに減った布団に、ゆっくりと横たえた。
風呂場から桶と手拭いを持ち出し、井戸で水を汲んで、念のために煮沸消毒をする。
爺さんが歩けなくなってからは、俺が付きっきりで世話をしていた。
だから、ある程度の介護は出来るのだ。
布団の敷いてある、居間と言えなくもない小さな部屋に戻った。
血に染まったり、破れたりしている忍び装束を脱がせる。
黒いインナーを脱がすと、意外に綺麗な胸筋が………って、俺は何を考えてるんだ！！
首を振って煩悩を打ち消し、人肌くらいに冷ましたお湯に手拭いをつけて体を拭いた。
傷に響かない様に、血や土埃のみを落としていく。
あらかた綺麗になったら、怪我の具合を詳しく調べた。
どうやら大きな傷の二つともが、刀による傷のようだ。
毒などが使われた形跡は無く、少し安堵する。
少し顔色が悪い。血を失いすぎた様だ。
指先を少し切って皿に血を溜め、二人の血液を混ぜる。
しかし上手く混ざらず、固まってしまう。
という事はつまり、俺とこいつの血液型は異なるということだ。
よって輸血は出来ない。
どうしたものか。
本人に頑張って生き延びてもらうしか無さそうだ。
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たうふ(プロフ) - 出来ればモブはなるべく出したくないですね。あくまで主目線で書くので。ちょっと大人しいクラス、みたいにしたいです (2022年11月30日 20時) (
レス) id: d63725ab51 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 五年は組はどんなキャラになるんだろう (2022年11月30日 19時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - 存在はするらしい(安藤先生より)けど、出てきた事はありませんからねぇ (2022年11月30日 18時) (レス) id: d63725ab51 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 五年は組の初登場回がこれだったらいい (2022年11月30日 3時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ナツフユさん» そうですね。お爺ちゃんっ子みたいで、かつ思春期に入るくらいの感じです (2022年11月29日 15時) (レス) id: 83a0aeaebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たうふ | 作成日時：2022年9月2日 1時
