天女サマ？いいえ、腐男子です。

(２) ページ13

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今までの各人の反応を見るに僕こと『天女』の存在は大層忌み嫌われている様だが、乱太郎くんはどうなのだろうか。
そう聞くと、笑顔で「だって保健委員ですから」と返された。
半分ぐらいは理屈になってない気がしたが、本人がニッコニコなので触れないでおく。


A「じゃあ何で天女は皆に嫌われているのか、聞いてもいい？」


そう言った途端に笑顔が消えて暗い顔になる。
やらかしたと思ったが…少しずつ、教えてくれた。


忍術学園学園で起きた事。


『天女』の定義及びもたらした害の大きさについて。

僕の想像を絶する話が齢十才の少年の口から語られた。


話を聞いている間、視界の端で襖の奥に人影を捉えた。
何をするでも無かったので放っておく。


乱太郎「…それで、先輩達は人が変わった様に天女の側に侍る様になったんです。
　 僕達の話は聞いてもらえずに、学園は少しずつ壊れていきました。
　
　 善法寺先輩とか中在家先輩は無事だったんです。天女の妖術にかかりませんでしたから。
　 でも一部の上級生の先輩には…未だに会うことが出来ないです。
　
　 怖くて、怖くてたまらないんです。また暴力を振るわれるんじゃないかって」


段々と目尻に涙が溜まっていた。
悲痛な表情を見ていられなくて、それでも目を逸らさなかった。

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