薬屋は傾国美女でした。六巻 (ページ8)

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258話ページ8

翌日、愛藍(アイラン)が翡翠宮(ひすいきゅう)に戻るとともに、薬師二人は呼び出しを食らった。

　昨日診療(しんりょう)所で対応してくれた女官だ。

玉葉妃(ギョクヨウひ)「それで、Aと猫猫(マオマオ)に会いたいというわけね」

愛藍(アイラン)「申し訳ありません。ここで飲んで行けば良かったのですが、、。」

　診療所でAと猫猫(マオマオ)の作った薬を飲んでいるところを、お世話してくれた女官に見られてしまったそうだ。

愛藍(アイラン)「しばし、どちらか一人を貸(か)してくれないかとのことです。」

玉葉妃(ギョクヨウひ)「あらあらまあ。」

　玉葉妃(ギョクヨウひ)は首を傾(かし)げてAと猫猫(マオマオ)を見る。

　愛藍(アイラン)も困り顔でAと猫猫(マオマオ)を見る。

　✱

　結果。

　今回は猫猫(マオマオ)が向かう事になった。

　その間、Aは翡翠宮(ひすいきゅう)でお留守番。

　ゆっくり過ごすはずだった。

　そう、はずだったのだ。

玉葉妃(ギョクヨウひ)「壬氏(ジンシ)さまとはどう？どこまで進んでいるのかしら」

　玉葉妃(ギョクヨウひ)はAと二人きりなため、ぐいぐい聞いてくる。

A「進むとは、、？」

玉葉妃(ギョクヨウひ)「もう手は出されているのかと思ったのだけれど」

　玉葉妃(ギョクヨウひ)は穏(おだ)やかに言うが、微笑みながら話すことではない。

A「壬氏(ジンシ)さまは見たところ初物です。故(ゆえ)に手は出せないでしょう。」

玉葉妃(ギョクヨウ)「あら、貴方はちがうの？」

A「どちらかと言えば生娘です。」

　