第四十五話 ページ45
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我に返った、はいいが
地道に築き上げた私のこの性格も、作戦も
失敗に終わった訳だ
「おい、大丈夫か」
『…』
「Aちゃん…」
『あ、』
勿論、この関係だって、もう
いつだってそうだ、自覚してしまえば皆離れて行ってしまう
なんだ、なんだよこのクソ展開
好きとか恋とか付き合うとか、本当に
「ごめ、ごめんね、俺無理矢理…！」
『…へ、』
「混乱させちゃったよね、本当に俺っていつも突き飛ばしちゃってさ、」
「ちょっとフジ、落ち着いて…」
気持ち悪がられると思った、冷たい目で見られているんだと思った
だから、顔を上げられなかった
でも、フジくんは私の傍にずっと居たらしく、慌てた様な声であろう事か謝罪した
間抜けな声を漏らした私をガン無視して通常運転のテンションで
「…ほらな、案外悪いもんじゃねぇよ」
『…私、変じゃないのかな』
「Aちゃん、俺ね！」
兄の顔を見上げ、兄が優しく微笑んで口を開こうとした瞬間にフジくんはまた大声を上げた
「俺、今日此処で思いっ切り思い伝えて、そしたら少し距離置こうって思ったんだ」
もう一度顔を見た時には、またフジくんの笑顔はあの泣きそうな笑顔に戻っていて
覚悟を決めていたらしいあの悲しげな顔が目の前に浮かぶ様な気がした
「もう無理させちゃいけないって、でもきっと振り向かせるからって伝えるつもりだった」
ギュッとするこの胸の感覚はもう認めていいのだろうか
「だって、だってね、俺ね」
耐え切れなかったのか、フジくんは顔を下げることも無く涙をポロポロと零した
「そんな簡単に引けるほど男らしくなんて無いんだよお…！」
震えた声が静まり返ったリビングに響いた瞬間、私は手を伸ばしていた
さっきみたいに縋る様な手じゃなくて、今にも壊れそうな物を掬い上げる気持ちで
『泣か、泣かないでよ…』
「だ、って、…だってぇ…」
『馬鹿じゃないですかあ…私が自己中心的過ぎただけ、なのにぃ…』
「おいおい二人して泣くなよ…」
「何これ泣けるのか笑えるのか分かんない」
やっぱりシリアスとか程遠いらしく、急展開にも着いて行けないから取り敢えず泣いた
馬鹿みたいに、泣いた
何でかは分からないけど、少しずつ、近付いている確信は持てた
私は
『私だって、フジくんが好きなんだから…』
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じーにゃ(プロフ) - はなつんさん» そうですね、自分の中では女兄弟に挟まれた真ん中っ子の男性はふと見せる弱い部分が妹気質だったりするので参考にさせて頂きました^^キャラがぶれていくので発言内容は御本人ぽさを保てる様気を付けます^^； (2018年11月3日 6時) (
レス) id: 31d28d6189 (このIDを非表示/違反報告)
じーにゃ(プロフ) - しらたま。さん» コメント有難う御座います^^ギャグと言うよりもう高速突破の様な感じですがそう言って頂けるととても嬉しいです!自分も独り言言いながら書いてるので(不気味)キモくないですよ…これからも宜しくお願い致します^^ (2018年11月3日 6時) (レス) id: 31d28d6189 (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - フジさんがかわいい!かわいすぎます!男らしくなくっていいよ!(><) (2018年11月3日 2時) (レス) id: f6b0d69d01 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。 - 好きです（唐突）ずっと応援します。ギャグセンスありすぎてひとりでニヤニヤしてます（キモッ）続きがとても気になります！永遠に終わって欲しくない作品です！ (2018年10月30日 20時) (レス) id: dbff3de83f (このIDを非表示/違反報告)
はなつん(プロフ) - 主人公ちゃん、大丈夫でしょうか?続きが気になります! (2018年10月28日 1時) (レス) id: f6b0d69d01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じーにゃ | 作成日時：2018年5月2日 5時
