赤いマフラー【Daiki.S】

Xmas 19 ページ20

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放課後、夕日に包まれた教室に、私と大毅だけ。









大「どしてん、急に改まって…
早よしーひんと部活始まってまうで！」



『……大毅、』









私の真剣な声に、大毅も察したのか笑顔を無くす。









.









『……、昨日、家の近くで大毅を見てん』




大「…え？」




『知らへん女の子と一緒やった』




大「………」




『…………、あれは、誰？』









率直に、素直に聞く。

私たちの間にややこしい問いなんて必要ない。









大「昨日やろ？
一年の頃仲よかった女友達やねん！
昨日遊んでたから、丁度その帰りちゃう？」









違う。

私が知ってる大毅は、笑顔で嘘をつけるような人じゃなかった。

そうでしょ、大毅。









.









『……嘘つき』




大「…え、？」




『なんで、…嘘つくん』




大「………」




『…………キス、してたのも見た』




大「！…………見てたん？趣味、悪いなぁ…」



『たまたま見えたんや、
……人聞き悪い言い方やめて』









私の発言に少し驚き、バレたかみたいな顔をして笑う大毅。


…否定して欲しかった。なんて思ったり。


しばらく黙り込んだ後、深く息を吸い、私の目をはっきり捉えて言った。









.









大「…そうやで、彼女や」









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大毅の口から初めて聞くその言葉(彼女)は、私の心を深くえぐった。

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