記憶の星【Ryusei.F】 (ページ21)

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20話ページ21

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ガラッ

いつも聴き慣れているはずの音なのに、逐一反応してしまう私がいる。

もしかしたら、藤井くんかも。なんて毎回思いながら、教室のドアが開くたびにチラ見してる。

「てか、重岡と一緒の部活のくせに、遅すぎひん？」

大「そうやなぁ…
でも、流星いっつもこれぐらいやで～」

『……こーへんとか、ない、よね？』

大「ないない！
遅刻することはあっても、学校サボったりするような奴ではないしな！」

『……そ、か』

その大毅の言葉に安心しているのもつかの間、またドアが開いた。

ドアに手をかけている人は、私が1番会いたかった___…。

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『……っ、藤井くっ…………』

大「あ！流星！」

私が何も言葉を発せず固まっていると、大毅は藤井くんを手招きする。

藤井くんはとても気だるそうに、私達に(というか大毅に)近づいてくる。

あ、待ってヤバイヤバイ。

.

流「なんやねんシゲ…」

大「あんな、この子が話あんねんて」

『……っ！？ちょ、大毅っ……！』

流「？
えっと……ごめん

.

誰やっけ？」

.

あぁ、神様。

やっぱり私じゃ、藤井くんの記憶の星屑になることも無理でした。