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4ー6 ページ39






「ダメ、だよ。君は、あの人の元へ…届け、ないと」


『お前…!どうやって…!?』


「幸い、僕に異能は使われてなかった、のでね。煙幕を使って、逃げてきたのさ。…さぁ、Aちゃんを返して…?」


「Aさん、下がってください。…ひとつ聞きたいのですが、"あの人"とは一体誰なんです?」


「…レオン、さん」


「え?」


「いや…君に関係ない…!」



安室さんが戦闘態勢を取りつつ、私の前に立つ。

ボクシングの様な構えを取り、安室さんは殴りかかった。



殴り殴られ、蹴り蹴られ。


それを繰り返しているうちに、会場の方から何か飛んでくるのがわかった。



あれは…



『っ安室さん避けて!!』



痛い足を引きずり、安室さんの背中の服を掴み引っ張った。


すると、ルイトを目かげるように男性が飛んできて、ルイトと一緒に吹っ飛んでいった。



「俺から逃げられると思ってんのかよ?あ"?…あ?A?なんで倒れ…」



私の足元から流れる血を見て、舌打ちをする兄さん、そして、私でさえも恐怖を感じる目で、ルイトを睨みつけた。



「また手前か…ったく、首領からは生きて連れて来いって命令だが…良いよな、別に。…手前を、殺すッッ!」



重力で、ルイトを押しつぶそうとする兄さん。


その顔が、後ろ姿が、怖くて、恐くて、



『ま、まって兄さ』



「はーい。Aは見ちゃだめ。あ、君は自分でやってね。男を抱く趣味はないんだ。」



ふいに、誰かに前から抱きしめられるようにして視界を塞がれ、耳も塞がれた。



『だ、ざいさ…』



耳から微かに聞こえる、兄さんの怒号と断末魔。




あぁ、まただ。


また、兄さんは自分の手を誰かの血で汚すんだ。


私を守るために、兄さんだけが。



"私を守れなかった"と、自分の悲しみを汚していくんだ。




同じ時間を過ごしたのに、同じ姐さんに拾われたのに、私だけが綺麗なままでいるんだ。



ほら、今だって


太宰さんに離してもらい、顔だけを兄さんに向ける。



「大丈夫か?怖い思いさせちまって悪ぃな、A」



兄さんは笑う。

後ろに己が殺した肉塊が転がっていようとも。



そうさせているのは、紛れもない私なんだ。



嗚呼、もっと強くなりたい。

兄さんを、安室さんを、敦を、蘭を、鏡花ちゃんを、コナンくんを、園子を、皆を、守れるように。


…とするならば、一つだけ…

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佐倉優衣(プロフ) - ゆいさん» あ、本当ですね!申し訳ありません!ご指摘ありがとうございます! (2018年6月3日 15時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 助っ席ではなく、助手席では? (2018年6月3日 14時) (レス) id: a6574a601a (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - ユキナさん» 続きを考えて頂けるほど、深く考えて頂きありがとうございます!そうですね、入れたいとは思ってます( *´ ∀ `) (2018年5月28日 23時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 次の話辺り、戦闘が開始されますね…太宰VS中也…安室さんも恋沙汰には入るかもなぁ♪ (2018年5月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!!頑張ります!(ノ´∀`*) (2018年5月28日 17時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐倉優衣 | 作成日時:2018年5月24日 15時

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