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4ー2 ページ35








「はぁあ…もう、小さいのによく目立つなぁ」




見慣れた外套


見慣れた帽子



あれは…



『兄さん…!?』



園子と蘭に絡まれている兄さんの元に早足で向かい、くいっと裾を引っ張った。



『ここで何してるんだよ!兄さん!』


「え!?」


「お!Aじゃねぇか!ドレス似合ってんな!…でも、露出多くねぇか?」


『森さんが選んだやつだよ…』



ぱっと顔を輝かせ、次にムッと眉をひそめる兄さん。相変わらず忙しいなと内心思う。



「A!もしかして、この人が…!?」


『あ?…あぁ、おう。私の兄さん』


「やだ!すごくかっこいいじゃない!」


「ね!しかも双子だなんて!そっくり!」



"双子"。


その単語に、兄さんは血管を浮かべ、太宰さんはお腹を抑えて爆笑していた。


私は、兄さんが蘭に怒らないように、と宥める。



『蘭…私ら、双子じゃねぇんだよ』


「えっ!?」


「俺とAは、5つ離れてんだ…」



失礼なことを言ってしまった。と、蘭はハッとして謝る。



「まぁ、悪意がねぇならいいんだ。だが太宰、手前は死なす。」



兄さんが、被っている帽子を脱いで胸元に当て、軽く腰を曲げた。



「改めて、Aの兄の中原中也だ。いつもAが世話になってるぜ」



にぃッと、好戦的にも思える笑みを浮かべた。



「(こいつが、Aの兄貴か…)」


「いつもAから聞いてますー!」


「そうです!Aったら、お兄さんの話ばっかりなんですよ!」


『ら、蘭…!園子!やめろって!』




「"兄さんが怪我して帰ってきて心配"とか」


「"兄さんがしばらく帰ってこなくて寂しい"とか!」


「あと、"兄さんかっこいい"とも言ってました!」


「"兄さんとゆっくりしたい"とも言ってたんですよー!」




蘭と園子が、交互に私が呟いたことを晒していく。

コナンくんも、へぇ?と私を見上げる。



ああ、もうやめてくれ…!!



「へぇ?A、手前可愛いなぁ!」


『わっ!やめろって兄さん!』



ぽんぽんと頭を撫でる兄さんの手を払うも、ニ
ヤニヤとしながら辞める気配はない。

ったく…



「えー?中也のことだけかい?私のことは何か言ってなかった?」


「きゃー!この人もかっこいい!」


また、園子のテンションが上がった。

4ー3→←4ー1『パーティーで』



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佐倉優衣(プロフ) - ゆいさん» あ、本当ですね!申し訳ありません!ご指摘ありがとうございます! (2018年6月3日 15時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 助っ席ではなく、助手席では? (2018年6月3日 14時) (レス) id: a6574a601a (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - ユキナさん» 続きを考えて頂けるほど、深く考えて頂きありがとうございます!そうですね、入れたいとは思ってます( *´ ∀ `) (2018年5月28日 23時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ - 次の話辺り、戦闘が開始されますね…太宰VS中也…安室さんも恋沙汰には入るかもなぁ♪ (2018年5月28日 23時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉優衣(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!!頑張ります!(ノ´∀`*) (2018年5月28日 17時) (レス) id: c735a0a519 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐倉優衣 | 作成日時:2018年5月24日 15時

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