志摩一未の妹のおはなし (ページ5)

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お兄ちゃん、遅い。

今日はテスト最終日だった。そう、私の誕生日。

ずっと行ってみたかったカフェで映えスイーツを食べて、ショッピングして、レストランに行く予定。

なんか、お兄ちゃんが映えスイーツ食べてるの想像したら笑えてきた。

志「A、お待たせ。」

『待ちくたびれた〜。アイス買って〜。』

志「なんでそうなる。今からカフェ行って、買い物して、レストラン行くんだろ？ほら、早く歩く。そこに車停めてあるから。」

『なんでいつもここに停めてくれないかねえ。お兄様。』

学校まで迎えに来てくれるとき、いつも門の前や近くではなく、少し離れたところに車を停めるお兄ちゃん。

志「学校の前は駐停車禁止。」

『なるほどね〜』

『ごちそうさまでした〜』

志「どういたしまして。はい、これ俺からのプレゼント。」

カフェに行き、ショッピングをして、最後にはレストランに行った。

レストランを出るとお兄ちゃんから包みを渡された。
何か自分の服でも買ったのかと思ってたから驚いた。

『え？ほんとに？いいの？ありがとう〜。え？！これ、私がずっと欲しかったリュック！！明日から学校持ってく！』

雑誌で紹介されていたリュック。
ポケットもたくさんついていて、デザインもすごく可愛い。

伊「志〜摩ちゃん！何してるの！」

プレゼントを開けて少しすると、急に後ろから聞こえる声。

志「は？伊吹？お前何してんだよ。」

伊「うふふってるならちゃんと言ってよ〜。言わないなんて水臭いぞ〜。にしても高校生とはね〜。」

誰、誰なのこの人。

志「おい、伊吹、お前何か勘違いしてる。うふふってない。妹だ。」

伊「え？！妹？！」

驚く様子のイブキさん。

『お兄ちゃん、この人、誰？』

志「今の相棒。伊吹藍。」

あ〜！！！！

『野生のバカ！！』

あ、やば。つい口に出しちゃった。

伊「えーーー、志摩ちゃんってば俺のこと野生のバカって紹介したの？！酷すぎ〜こんにちは、志摩の相棒の伊吹藍です。よろしくね。藍ちゃんって呼んでね。」

そう言って私の前に手を出す伊吹さん。握手か。

『こちらこそよろしくお願いします。志摩Aです。』

伊「Aちゃ〜ん！きゅるっとしてるね！まさか志摩の妹がこんなにきゅるっだとは！！」

なに、きゅるってなに。初めて聞いた。