重なる歪み zm ページ9
※病み
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_________苦しい。
それでもこの状況から抜け出せない、抜け出したくないと思う私は可笑しいのかもしれない。
視界には恍惚とした表情で私の首に手をかけているゾムが映る。
『…はぁ…っ、は、』
まだかろうじて意識はある。
きっと私の口は酸素を求めてだらしなく開いているのだろう。大きく開いたそれとは裏腹に、か細い呼吸が喉奥から聞こえる。
「カハハッ なあA苦しい？」
特徴のある、愛しい笑い声と当たり前すぎる問い。
すぐそこから響いているだろうに、何処か遠くから聞こえる様な感覚がする。
「苦しくない訳、無いよなあ…。」
ぐっ、と彼の長い指にさらに力が入った。
｢っ………、｣
流石に本格的に息苦しくなってきた。首にギリギリと食い込む手。
生理的な涙が滲んで、視界がぼやける。
……あぁ、駄目。意識飛ぶ。
突然、彼が手を離す。
急に酸素が入ってきて、呼吸が上手くできない。求めていた筈なのに、思わず噎せてしまう。
暫く落ち着かず、ひゅー、ひゅー、と荒く細い呼吸を繰り返す。
「…大丈夫か…？」
心配そうに言う彼。…誰のせいで。
『どの口が、言ってんの、よ…』
「ヒヒッそれもそうやな」
じっと見つめてきたかと思えば、ぺろりと私の頬をつたっていった涙を舐める。
先程まであんな顔をしていた人と本当に同一人物か、と疑うほど優しい表情を浮かべる彼。
可笑しい、可笑しいなんてことは分かっている。
恋人から首を締められるなんて。
けれど、私はその行為にどうしようもないくらい、幸せを感じてしまうのだ。
「…なあ、俺に殺されてまうかも、とか。考えた事ないん。」
「こんな事するんは、変やろ？」
不安そうに翡翠を揺らす彼。
今更、彼は何を言っているのだろう。
『馬鹿ね。』
「…は？」
『ゾムになら、殺されたって構わない。何なら、貴方の手で終われるなら本望よ。』
『大体ね、受け入れられなかったらとっくに逃げてるわよ。』
私の“狂気”を舐めて貰っちゃ困る。
「そっか、…せやな。」
目を細め、緩んだ表情で私の頬を撫でる。その手がするすると下へ滑り、首に触れる。
「俺の指の跡ついとる。」
「綺麗やなあ。」
狂気に塗れたその顔は、ひどく幸せそうだ。
世間的には狂っていたとしても。
他人から非難されたとて。
彼と私にとってはこれが幸せ。これが正解なの。
だって、この
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みりあ - はー、すぅ、ファー😇 (2022年8月1日 19時) (
レス) @page17 id: c7129416ce (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 私にもそんな甘酸っぱい青春ありません(ﾆｯｺﾘ)あとこれ面白いです！頑張ってください！ (2021年4月26日 12時) (レス) id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろあ | 作成日時：2021年4月13日 20時
