初めての。 syp ページ5
※名前カタカナ表記推奨
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爽やか過ぎるくらいに清々しい朝。雲一つ見当たらない、澄み渡る様な青。
それをぶち壊す怒号が今日もノーラ家に響く。
『ショッピ！！起きなさい！！』
「……。」
『こら！！無言で布団にくるまらない！！』
こいつは本当に私の執事なのか。おかしい、何で主人の私が起こしてるんだ。
あ、御機嫌よう。ノーラ・Aと申します。
…柄じゃない、やめるわ。
一応、貴族の娘です。
…そう、私は貴族の娘。目の前の男は従者。
なのにどうしてか、私が毎朝彼を起こす。
普通逆でしょ？「お嬢様、朝ですよ。」って執事が来るものでしょ？？
だというのに、ぬくぬくと幸せそうに二度寝をかます男――ショッピ。
容赦なく布団を剥ぎ取ると、うっすらと見える紫苑。
「…えぇ…さむ………。あと、うるさ、いっす…。」
『あんたが起きないからでしょうが！』
「…お嬢が…ちゅーしてくれるなら、起きます。」
『っな、馬鹿なこと言わない！起きる！！』
…そう、私達は一応、付き合っている。
半年くらい前から。
けど。
………まだハグまでしかしてません。
それも、数えられるくらいしかしてません。
え？お嬢様と従者が恋人関係になっていいのかって？
私の両親はよく漫画なんかである「身分の違う者の交際は認めん！」とかそんなことは言わない。
私のやりたいことをやらせてくれるし、私が目指したい道を一番に考えて、尊重してくれる。
本当に素敵な親を持った。お父様もお母様も大好き。
交際報告をした時もそれはそれは大喜びしてくれた。
二人ともショッピの事を信頼しているから、彼になら任せられるって言ってくれた。
しまいには、「結婚はいつ頃考えてるんだ？」なんてお父様が言い出して。大飛躍もいいところだ。
まあそんな訳で既に親公認カップルな私達。
もう一度言おう、半年近く付き合ってキスもしてません。
…いや、多分というかほぼ確実に私が悪い。
何となく、それっぽい雰囲気(察してくれ)になった事はある。その度にあの手この手で逃げてきた。
だって、だって恥ずかしい、から。
未だに手に触れるだけで、心拍数が跳ね上がる。ハグをすれば熟れた苺に負けないくらい顔が赤くなって、身体が火照る。どっ、どっ、と心音がここら辺一帯に響く様な幻覚をおぼえるくらい、心臓が稼働する。
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みりあ - はー、すぅ、ファー😇 (2022年8月1日 19時) (
レス) @page17 id: c7129416ce (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 私にもそんな甘酸っぱい青春ありません(ﾆｯｺﾘ)あとこれ面白いです！頑張ってください！ (2021年4月26日 12時) (レス) id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろあ | 作成日時：2021年4月13日 20時
