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なのに、何故だろう。彼女にはどうにも情が湧く。
「…お疲れ様です。」
頑張れ、ですか。正直これ以上何を頑張るんです？
Aさんは既に頑張り過ぎてます。
もう、良いんじゃないっすか？少し身体の力を抜いて、自分を甘やかしてみて下さい。
…あ、辞めても。案外、何とかなるもんっすよ。
「今のままじゃ、いつか壊れちゃいますよ。」
「ほら、俺も応援しますから。新しい人生始めましょう？」
彼女が、ふわり、微笑んだ。
…あーマジか。可愛い、って思ってしまった。
『…新しい人生、ですか。』
「そうっす。」
『ふふ、そうですね。人生リセットして強くてニューゲーム、しましょうか。』
くすくすと鈴を転がす様な声と、あどけない笑顔。
何や、そんな顔も出来るんやん。
『本当にありがとうございました。』
「いーえ。…ちょっとくらい、勇気出ました？」
『ふふ、勿論です。一つ、目標があるのでそれに挑戦してみます。』
あの後、ダラダラと何でもない話をして今日の時間は終了。
ショッピさんのお陰です、ありがとう。そう言うAさんは、すっきりとした顔をしていた。
…多分だけど、もう依頼は来ない。そんな気がした。
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雪村が依頼してから二週間程経過した。ショッピは既に彼女の事は忘れ始めていた。
一度利用した、ただの“お客様”だから。
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「…はあ、疲れたわ。」
今日はリピーターのおばさ…お姉様の依頼が入っていたお陰で疲労感が普段より強かった。
あの人、癖強いし話長いねん…。香水きついし。
何となくテレビをつけ、夜のニュース番組を適当に流す。
あ、せや明日の確認せな…。
そう思い、仕事のアプリを開き、スケジュールを見ている最中。
突然、耳に入ってきた。
[遺体はこの部屋に住んでいた雪村Aさん。]
[警察は自 殺と見て捜査を______]
聞き覚えのある名前に顔を勢いよくあげ、画面を凝視した。テロップで映された情報を隈無く頭にいれる。
「○○県××市△△町、のアパート、」
…間違いない、あの雪村Aさん、や。
すうっと体温が下がる様な感覚。
何でや、何で？だって、勇気出たって、やりたい事があるって…
「あ、」
「………まさか、やりたい事、って、」
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彼女、来世では“強くてニューゲーム”出来てると良いですね。
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みりあ - はー、すぅ、ファー😇 (2022年8月1日 19時) (
レス) @page17 id: c7129416ce (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 私にもそんな甘酸っぱい青春ありません(ﾆｯｺﾘ)あとこれ面白いです！頑張ってください！ (2021年4月26日 12時) (レス) id: 804ec0cc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろあ | 作成日時：2021年4月13日 20時
