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今影山は田中の方に上げようとしたハズなのに、日向の声と動きに咄嗟に反応してあそこまで正確なトスを...今んとこ口の悪さばっか目立っちゃってるけど...
やっぱ
「凄いですね。」
「！あ、あぁ、うん。凄いね。影山」
心の中で思っていたことを隣の明里ちゃんが口に出し、俺は少し戸惑った。
口に出してたか....？
「彼、本当に天才なんでしょうね。それで努力して、さらに磨きのかかってる。」
「うん。」
何の感情もにじませず、淡々とした口調で、明里ちゃんは言う。
「凄いですね。」
「うん、ほんとに。」
この時の凄い、はほんの少し感情が篭っているような、気がした。
「"王様"らしくないんじゃなァ〜い？」
「今 打ち抜いてやるから待ってろっ！！」
月島がまた、日向を煽っている。
治めてくれないかな、という意味を込め隣を見ても案の定感情を読み取らせてくれない無表情に諦め、2人を見る。
「なんでもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ、人には向き不向きがあるんだからさ」
「........確かに中学ん時も....今も...おれ、跳んでも跳んでも、ブロックに止められてばっかだ、
だけど＿＿＿＿あんな風になりたいって思っちゃったんだよ。だから不利とか不向きとか関係ないんだ。この身体で戦って、勝って勝って、もっといっぱいコートに居たい！」
「...だからその方法が無いんでしょ、精神論じゃないんだって"キモチ"で身長差が埋まんの？
月島は呆れたように言い放つ。
「.....スパイカーの前の壁を切り開く...その為のセッターだ」
影山が堂々と月島に言った。
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作者名：声優2次元大好き！ | 作成日時：2020年7月12日 17時
