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しばらくして、清水先輩が一つのダンボール箱を持ってきた。
「うほおおおお！！！」
翔陽と影山は箱の中から取り出した“烏野高校排球部”と背面に書かれたジャージに目を輝かせ、早速着ている。
手元にある自分の分に目を落とす。
かっこいいかも、これ.....
「着れば？」
「ん。」
蛍に促されて、袖を通す。
「どう？」
「いいんじゃない？」
「蛍は、」
「お前も着てみろよ〜」
「いや、僕はあとでも_____」
「恥ずかしがりやか！いいじゃねぇか着てみろ！」
着ないの？と続ける前に蛍は近くに居た菅原さんと田中さんに絡まれている。着ないのかな？と蛍をじーっと見る。
チラリとこちらを見た後、蛍は渋々自分のジャージに袖を通した。
「「おーっ」」
ジャージを羽織った私たち5人を見て、先程の2人が感嘆の声を上げる。すると、翔陽は2人の前でアピールを始めた。
「おう！似合ってるぞ！」
「うん、似合ってる、似合ってるぞ〜」
なんだその動き。反復横跳びにように2人の前を行き来している翔陽に思わず笑いそうになった。
「.....これから、烏野バレー部としてよろしく！」
「「.....おす！！！」」
皆んなが解散した後、田中さんは翔陽と影山に何かのポーズを教えている。
「蛍はしないの？」
「やると思う？」
「思わない。」
「なら聞かないで。......楽しそうだね？」
「うん。翔陽、面白い。」
「......ちょっと待って、明里さあ、アイツのこと下の名前で呼んでたっけ？」
蛍が真顔で聞いてくる。怖い。
「え、いや、翔陽って、名が体を表してる感が凄いなぁって、思って、」
「男にそういうのヤメテ」
「えー、翔陽！」
「あっ、おい」
「っはい！」
急に呼んだからか肩を跳ねらせながら翔陽は振り返った。背後で蛍が顔を曇らせたのは気づかなかった。
「翔陽って呼んでもいい？」
「お、おう、うん、いいよ、」
翔陽の返事に満足げに蛍を振り向く。
蛍はあからさまにため息をついた。かくして、私は日向を翔陽と呼ぶようになったのだ。
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作者名：声優2次元大好き！ | 作成日時：2020年7月12日 17時
