38話 ページ40
あるところに可愛らしい少女がおりました。
少女は、大きなお屋敷に一族みんなで住んでいました。
両親や祖父母、叔父や叔母、親戚みんなが少女のことを愛しており、少女もまたみんなのことを愛していました。
しかし、そんな幸せな時は呆気なく崩れ落ちる。
「見て見て!お母さん!」
「どうしたの?亜夢ちゃん。わぁ!凄いわね四つ葉のクローバーじゃない!見つけたの?」
「うん!さっき公園でね、同い年の男の子と会ってね、一緒に見つけたの!」
「あら、そうなのね。良かったわね!」
「うん!」
「あれ?亜夢ちゃん、また見つけたのかい?流石だねぇ」
「ありがとう!叔父さん!」
その日はいつも通り当たり前の日常を過ごしていた。
_________それは、突然現れた。
夜、少女と両親は眠りにつこうとしていた。
「きゃー!」
「呪霊だ!!」
「逃げろー!!!」
「「「!?」」」
突如聞こえた叫び声に3人は飛び起きた。
すると、父が立ち上がる。
「どうしたの...?お父さん...?」
不安そうに見上げた少女の頭を父は優しく撫でた。
「俺が見てくる。亜夢を頼んだぞ。」
「わかったわ。気を付けてね。」
「どこ行くの?待って!お父さん!」
父を止めようと声を掛ける少女を、また優しく撫でると、微笑んで部屋から出て行った。
「ねぇお父さんどこに行っちゃったの?呪霊が来たんでしょ?なら、お父さんは....」
「亜夢、よく聞きなさい。」
普段少女のことをちゃん付けで呼ぶ母は真剣な表情で、呼びかけた。
母の表情に少女は静かに母を見返す。
「いい?わかってると思うけど貴女はね、一華様や咲様、凛様の血を引いた、才能ある術師になるべき人間なの。私たちが何に変えても貴女を連れ出すから、貴女は薙刀を持って遠くへ逃げなさい。」
「でも、やだよ、お母さん。」
「亜夢。大丈夫よ。貴女は絶対独りじゃないからね。」
そう言って、母は少女を強く、抱き締めた。
その時、ドアが開く。
【おうちへかぇろうよ〜】
気味の悪い声を上げながら呪霊は入ってきた。
「(これまでか)亜夢、愛してるわずっと。」
少女の耳元でそう呟くと母は少女から身を離し、呪霊へと近づく。
「ダメ!!」
叫んだ時には母はもう息をしていなかった。
母を殺した呪霊は、少女へと照準を合わせる。
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声優2次元大好き!(プロフ) - ゆりゆりさん» ご指摘ありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2020年2月1日 20時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - 夢小説にあまり棘くんの小説や短編が無いので、とても嬉しく思い見させてもらってます!更新頑張ってください!後 恐らく乙骨ゆうたの漢字は優太では無く憂太だと思います!夢主ちゃんが怪我した時の棘くんの反応とか凄く気になりますね……(シャキッ) (2020年2月1日 10時) (レス) id: 891272833b (このIDを非表示/違反報告)
声優2次元大好き!(プロフ) - パピコさん» ありがとうございます!これからも頑張ります!よろしくお願いします! (2020年1月21日 16時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
パピコ - とてもおもしろいです!狗巻くん私も好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2020年1月20日 22時) (レス) id: ed6b97c7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:声優2次元大好き! | 作成日時:2020年1月10日 17時