呪術廻戦 原作沿い

18話 ページ20

「？！？！！？」

亜夢から放たれた衝撃に耐えきれず、虎杖は2、3歩後ろへ下がった。
彼は自分が置かれている状況が分かっていないようだ。

「え？今、だって、え？！」

「それが姫の術式だよ、『吸収(アドソープション )』と『衝撃(インパクト )』だ。自分に向かってきた攻撃を吸収し、そのまま放出する。さあ、悠仁、さっさと続けなきゃおわんないよー。」

なんの躊躇もなく亜夢の術式を話す五条に彼女も特に何も言わない。

「(しっかし、さすが姫だな相変わらず頭が回る。もう既に僕が姫を選んだ理由がわかったみたいだねぇ。)」

もし、ただ本当に戦闘訓練がしたいのであれば、確実に真希やパンダの方が適役であるし、いろんな戦い方を学ばせたいのであれば狗巻が適役であろう。
しかし五条は亜夢を選んだ、その理由は______

「(私の術式、ね。きっと先生は私の術式を悠仁くんに当てて______)」

「(最近なんだか自信なさげな悠仁に自分の強さを文字通り身を以て(・ ・・・ )学ばせたかった。姫の術式は相手の攻撃をそのまま返すからね。)」

そんなことを考えながらも、戦闘は勢いを増していく。
そんな中亜夢は自身の得物を投げ捨てた。

「(術式(こっち)がメインなら無い方がいい。)」

「こら姫！だからそれ借り物ね！」

「あ、ごめんなさい！」

そんなやりとりの後さらにスピードの上がる亜夢と虎杖の戦闘は佳境に入っていた。



「(考えろ考えろ！！姫先輩は、どうやって俺の攻撃を吸収してる！？何がきっかけだ？！)」

焦りながらも亜夢に向けた拳は軽々と吸収される。

「(！！わかった！！！そういうことか！)」

跳ね返された攻撃を間一髪、躱しながら距離を取る虎杖。

「(何かする気ね。)」

19話→←17話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す