9話 ページ11
そして真衣の調子を狂わせる最大の要因は亜夢の言葉に悪意がないことだ。
なまじ頭が回る分分かってしまう、自身が釘崎や真希に言っていた悪意ある言葉とは全く違う。彼女は、亜夢はただ心の底から思ったことを言っているに過ぎない。
「どうしました?終わりですか?」
首を傾げながら聞く亜夢。誰もが可愛いと思うほど完璧な動作だが、それも銃を構えていなければの話だ。
「っ!この...!」
「帰るぞ 真衣。」
真衣が何かを言おうとした時、横から突然声が聞こえた。
「なっ」
東堂は後頭部を掻きながらなんでもないように真衣に話しかけた。
そして東堂を見た真衣はバッと釘崎から離れる。
それと連動するように真衣は銃を奪い取るが、亜夢はまったく抵抗する様子もなく銃を手放す。
「そんな伏黒は...」
「大丈夫だパンダ達がついてる。」
釘崎の心配そうな声に真希はそう答える。
すると突然慌てたように真希の後ろに隠れる亜夢。
「?どうしたんですか?姫先輩。」
「人見知り発動したんだろ。」
「え?!今?!」
「ま、さっきは怒りで我を忘れてたからなぁ。」
「え?それって...」
先程までは釘崎が傷つけられた怒りで人見知りなど頭になかったが、冷静になった今発動した人見知りに亜夢は真希の背後へと移動した次第だ。
「私はまだこれからなんですけど。」
そう言いながら銃を構える真衣だったが、東堂に遮られる。
「駄目だ、オマエと違って俺にはまだ東京に大事な用があるんだよ。
高田ちゃんの個握がな!!!」
そう言ってチケットを見せる東堂に亜夢を除く女子3人は軽蔑したような目を向ける。
「乗り換えミスってもし会場に辿り着けなかったら俺は何しでかすか分からんぞ。付いて来い真衣。」
「もうっ 勝手な人!!」
そう言って東堂の後を真衣は追う。
「アンタ達、交流会はこんなもんじゃ済まないわよ。」
そう言って去っていく真衣。
「何勝った感出してんだ!!制服置いてけゴラァ!!」
「やめとけ馬鹿。」
怒りが抑えきれない釘崎に真希は冷静に突っ込む。
「ここじゃ勝っても負けても貧乏クジだ。交流会でボコボコにすんぞ。」
「.....ねぇ、真希さん。さっきの本当なの?呪力がないって。」
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声優2次元大好き!(プロフ) - ゆりゆりさん» ご指摘ありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2020年2月1日 20時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり(プロフ) - 夢小説にあまり棘くんの小説や短編が無いので、とても嬉しく思い見させてもらってます!更新頑張ってください!後 恐らく乙骨ゆうたの漢字は優太では無く憂太だと思います!夢主ちゃんが怪我した時の棘くんの反応とか凄く気になりますね……(シャキッ) (2020年2月1日 10時) (レス) id: 891272833b (このIDを非表示/違反報告)
声優2次元大好き!(プロフ) - パピコさん» ありがとうございます!これからも頑張ります!よろしくお願いします! (2020年1月21日 16時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
パピコ - とてもおもしろいです!狗巻くん私も好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2020年1月20日 22時) (レス) id: ed6b97c7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:声優2次元大好き! | 作成日時:2020年1月10日 17時