探しています【鬼滅の刃】弐

捌拾捌の型 ページ38

炭治郎目線


善逸の声で皆が一斉に後ろに下がる。


『う”ぅぅう”…。』


「A…？」


なんだ…


なんなんだ…。


これじゃぁまるで…。




『がぁ”ぁ”あ”！！！』









.








鬼みたいじゃないか…。



顔をあげたAの瞳は、真っ赤に染まって




歯も鬼みたいに尖って。




潰れた目も治って。



腕も生えて…。









.









俺を襲って来るのは…




何かの間違い…だよな？









.








冨岡「炭治郎っ…‼」



「うっ…」



寸での所で冨岡さんに助けられた。



あのままあそこにいれば…



死んでいた。









「なんで…A…‼」

嫌だ。



嫌だっ…‼









甘露寺「嫌よ！Aちゃんを傷つけるなんて‼」


胡蝶「お願い…戻って…Aさん！」



皆が叫んでる。だけど…








『ｸﾞｧｧｱｱ！！！』


Aは戻らないじゃないか。





神様がいるなら…




どうしてこんなに酷いんだ。




皆苦しんだ。



Aだって傷付いた。




これ以上…苦しまなくても…。




やむを得ず皆刃を突き立てる。








.







だけど太陽を克服したAに日輪刀は効かない。





甘露寺「やめて。やめて！！！」


伊黒「っ…甘露寺！まて‼」


甘露寺さんが刃を突き立てるのを止めようとする。




伊黒さんが必死に止めている。








胡蝶「嫌です…なんで…」


胡蝶さんもパニックを起こしてる。




義勇さんが指揮をとって皆を動かしてる。







俺は、立ち尽くすことしか出来ない。



でも…無理なんだ。





好きな人を…




傷つけるなんて俺には…。







＿＿＿＿＿＿＿

『助けて…たん…じ…ろ…ぅ。』

＿＿＿＿＿＿＿




Aの声が聞こえた気がしたんだ。



禰豆子「お兄ちゃん！」






禰豆子…。




禰豆子「これ…‼愈史郎さんが‼」



禰豆子は注射器を持っていた。




禰豆子「私の血液…抗体があるからって！」


「っ…そ…うか。」




カナヲ「炭治郎。これ…Aさんに。」


カナヲも注射器を持っていた。

藤の花から抽出した人間に戻す薬。



俺はこれを１つの注射器に混ぜてAに近づいた。

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