探しています【鬼滅の刃】弐

陸拾伍の型 ページ15

蝶隼目線


やばい。


ちょっと買い物に来た隙に雨が降ってきちゃった。


「傘もって無いしなぁ…。」


さっき下駄の紐も切れちゃったし。


ついてないなぁ……。

しかも頭痛い。


風邪引いたかも。




伊黒「お前は何をしているんだ？」


コイツ…確か…



蛇柱…？？？？？





「話かけんなよ。」

伊黒「…お前靴は？」


「さっき切れたから捨ててきた。」

伊黒「あっそ。じゃあな。」



あぁー。頭痛ぇ…。




ｸﾗｯ



目眩がして。その場に倒れたのを覚えてる。







.







.







.






「くっそ。どこだここ。」


伊黒「起きたのか。」



コイツの家か。


頭痛も無くなってるしなぁ…。


さっさと帰りたい。



伊黒「まだ夜中だ。もう少し寝ていろ。」



そう言って蛇野郎はどこかにいった。



まだ雨降ってるな…。



かーえろっと。





ﾋﾟﾁｬ…ﾋﾟﾁｬ…



雨音ばかりが響く。


伊黒「何をしている。こんな雨の夜中に。」


コイツ…


「うるせぇ。話かけんなや！」







結局送ってくれるらしい。

めんどくさ。



「傘…自分にさせば？？？？？」

自分が変わりに濡れてるじゃん。


伊黒「いい。」




…


「ねぇ。なんなの？？？？？」


「今さらいい人ぶってさぁ‼楽しい？Aを散々壊してさぁ‼」


「最低じゃん。」


伊黒「…。」


「楽しがってたんでしょ？自分のしてることを正当化してさ。」


「今さら人助けとか謝罪とかさ。なにそれ。」


「何かまともな人間になってるつもり？それってただの偽善者じゃない？」



伊黒「俺たちは…少しでも償いがしたい。」

償い…？


「お前たちが近づかないのが一番の償いなんだよ！」



伊黒「せめて…もうAを泣かせたくないと思って…。」


なにそれ。


伊黒「俺がそばで笑わせる事が出来たらと思って…すまなかった。」

…分かるよ。その気持ち。


Aが再び笑えるようにって。


何回思ったか。


「…目的は同じみたいだね。」







.






.







「ここでいい。大丈夫だ。」

あ、本当の事言っとかないと。


「…今更ながらなんだけど。俺…Aの彼氏じゃないから。」


伊黒「は？」


「幼馴染み。ちなみに女だからね。」


「ばいばーい。」



ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ


奥からAが走ってきた。


バチッ


Aが伊黒を叩いた。

陸拾陸の型→←陸拾肆の型

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す