笑顔は君が持っていったから。【鬼滅の刃】

肆拾壱 ページ42

『蟲柱さん。私が処刑される日は猛毒を持ってきてね。』ニコニコ

胡蝶「え？」

もし、私が鬼になれば…。



普通に首を狙う事が出来ないかも知れない。



だって…落ちぶれても柱だったから。



『それより…何のよう？』ニコニコ


胡蝶「あっ…謝りたくて…！」

『さっさと帰れ。』

思わず真顔になる。



胡蝶「ですがっ！」

『うるさいなぁー！帰れよ！私が愛美を虐めたんだよ！？』

突き放す為に嘘をつく。



胡蝶「でもっ！」

なんで分かったの…？


胡蝶「母親の首の切り口は…愛美さんしかつけられません‼」

『は？』

そっか。


それだけで分かるんだ。



へぇー。


『もうどうでもいいの。帰って。』ニコニコ


胡蝶「っ…！羽織っ…のことっ。すいませんでした‼」

『もう遅い。』ニコニコ

姉さんの羽織はもう無いんだよ？


それに…父さんと母さんの羽織でもあったのに。





胡蝶「……。」

蟲柱さんは、泣きそうだった。

『泣ける立場じゃないでしょ！？w』ニコニコ


わざと怒らせる。

私が鬼になって意識を保てるかなんて分からない。



だから…直ぐに切ってほしい。

私が誰かを殺す前に。



仲良くすることは出来ない。

毒を刺すときに躊躇うでしょう？




ごめんね。こんなこと言って…。




蟲柱さんは…無言で帰っていった。

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