笑顔は君が持っていったから。【鬼滅の刃】

拾玖 ページ20

善逸「禰豆子ちゃん……？」


『禰豆子ちゃん？どうしたの？』

「むむむむーむ、むむむ、むむむむ！」
(かぐやちゃんは悪くないのに！)


炭治郎「禰豆子……。」

善逸「っ！」←音で分かった

善逸「なんで？」

『禰豆子ちゃん……。』


善逸「何でですか‼貴女は‼何者何ですか‼」

『……。偽者。』

姉さんの偽者。

善逸「は？何いってんだよ。怖いんだよ！」

『私は、ただの偽者。胡蝶さんに聞けば？答えてくれるよ。』

胡蝶さんなら、上手く説明してくれるよね…。



善逸「あんたを信用出来ない‼」

『っっ！どう、して？』



善逸「あんたは‼音が、、、しない‼」


『音？』

善逸「俺は、音で人の感情が分かるんです！貴女からは、何も音がしない‼」

『意味、分かんない……。』

なんで、音がしないの？

善逸「どうせあんただって、この耳を気持ち悪いって言うんだろ！」

『私、音がしないの？』

善逸「しない。」

『私も、昔から音が沢山聞こえてた。
この耳のせいで、皆の感情が聞こえてとても嫌だった。』

善逸「何いってるんですか‼貴女に、俺の気持ちが分かりますか‼」

『……。分からないよ。貴方じゃないから。』

善逸「当たり前ですよね。」

『でも、人の気持ちが分かってしまうのは、辛い……よね。』

善逸「だから、貴女に俺の気持ちが分かりますか？！」

『柱の皆はね、私が嫌いなんだよ。』

善逸「全部。貴女が愛柱の事を虐めたからですよね。」

『そっか。てっきり、私が死ななかったからだと思った……。
存在を認めてくれないのは、私が存在してはいけないからだと思ってた。』

善逸「意味が分かりません‼」

『ふふ。まぁ、そのうち分かるよ。』

『とりあえず、今日は帰ろっかな。
胡蝶さんに内緒でアオイちゃんに入れてもらってるし……。』


炭治郎「また、、、、、来てくれますか？」

『え…？』

善逸「炭治郎…！何言ってるの？！」

『迷惑になるから、来ないよ？』

炭治郎「でも、、、、、、」

『分かった。いつか来るね…。』

炭治郎「ありがとうございます！」

そう。

炭治郎の笑顔は、



姉さんのような笑顔で、









.









太陽みたいだった。


あぁ、だから、懐かしいと感じたのか。


姉さんのような雰囲気だから。


無意識に、姉さんと重ねていたのか…。

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