笑顔は君が持っていったから。【鬼滅の刃】

拾参 ページ14

『ごめんなさい…。』


沢山の命が、私の掌からこぼれ落ちた。





なんであのとき。私は生きていたんだろう。




姉さん。私の太陽。




大好きな姉さん。


もう、この世にはいない姉さん。






枯れた涙は、きっともう、でないでしょう。




私は、どうするべきですか？




『ﾌﾌｯ』


姉さんは凄いです。


いつも、回りを照らす太陽です。



世界を明るく変えてしまう。



私は、暗闇でしか輝けない月。


太陽の光の反射。

私のものではない輝き。



あの日から、


これからも、




きっと私は、私は輝くことはありません。

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小さい頃。家に入って来た鬼に全てを奪われた。


陽月家の人間は、代々鬼殺隊に入る。


私たちは、伝統より少し早く鬼殺隊に入る準備を始めた。


私たちのような人を出さないために。

姉の陽は、

陽の呼吸。
ﾋﾉｺｷｭｳ

私は、月の呼吸を使う。


姉さんの呼吸は、太陽のようにまばゆい光を放つ。


私の呼吸は、月のように静かに、重々しい光を放つ。



それぞれの性格を表しているようだった。


姉は鬼殺隊の柱。私は、甲になった。



だけど、姉は私と合同任務の際に亡くなった。


上弦の壱だった。


私は、壱に攻撃をされ、気を失っていた。



目が覚めると蝶屋敷にいた。




『姉…さ…ん？…なん…で？』

蝶屋敷には、冷たくなった姉の姿。

真っ赤な姉の姿。


枯れるほど泣いた。


姉の姿を追い求めた。




ある日見つけた。


鏡の中に。


私と姉は、とても似ていた。


ためしに微笑むと、


姉に似ていた。



でも、やっぱり違うくて、




自分の中にいる姉を探していた。




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