Whitelight Ⅱ【実/況/者】 (ページ37)

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87 個性ページ37

「待って、
うっしーの服
更に濡れちゃうから。」

一番端に座っていた私がティッシュを取りに行った。

「ありがと。」

「キヨくん、キャップ開けっぱ。二次被害になるよ。」

キヨくんが飲んでいたペットボトルが
キャップが閉められていないまま
後ろに置かれていることに気づいた。

何かの拍子に倒れて被害が広がらないように。
キヨくんに伝えた。

「焦りすぎて忘れてた～笑！」

ぽ～っと画面を進めている
キヨくんを笑かした張本人ガッチさん。
うっしーとゲームパットの心配をしているレトルト。
水をぶちかけたことを笑いながらも謝っているキヨくん。
それを笑いながら許しているうっしー。

この一場面だけでこんなに個性が出るものか。

もはや恐ろしいなと思いながら
私は濡れたゲームパットを拭いた。

一週間後のことであった。

今週はオンラインで撮ることになった。

キヨくんのところの動画で
久しぶりに私もゲームに参加して撮ることになった。

「どっちから？」

「ん…？」

自分で言っておきながら全員の頭の上にハテナが見えてくる。

「…どっちって？」

「…？…あ…。」

「でた～コハクのマジなやつ…笑！」

「…キヨくん？分かるね？カットだよ？カット。」

「い～や！使うね笑！」

「うわぁぁぁっ…」

「なっさけない声…笑」

ガッチさんが笑いながら言う。

「キヨくん、かんにんえ…。許してぇ…」

ケタケタと笑い声が響きながらゲームが開始された。