How to cure【実/況/者】 (ページ35)

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fj,ky(+gt)_頭痛_#03 ページ35

彼女の言いつけどおり
ちょっとだけ早く帰ってきた。

フジの方に

今から帰る

とメッセージを飛ばしたが既読にはならなかった。

ちょっとした不安が積もる。

彼女の部屋を物音がしないように
そっと開けると部屋は暗かった。

けれど。

「愛おしすぎやしませんか？」

「同感。」

寝ている三人が見えた。

キヨは彼女の背中に手が乗っていたし、
フジは手を繋いだ…というより
彼女が右手を彼の左手に置いていた。

嫉妬？

そんな心の狭い、余裕のない感情はない。

彼らの彼氏も上の会話を聞いてもらえば分かるだろうが、
そういった感情は無い。

キヨは安心させるために背中を叩いてくれていたのだろうし、
フジは彼女が彼女自身の手をあんまりにも強く握るから
見ていられなかったのだろう。

なんて心の優しい彼女の友人たちなんだ。

「起こすのは可哀想だね。」

「布団持ってくるか。
ってか…フジの寝顔やっぱ可愛いよな。」

「キヨくんも宇宙一可愛いから見て。
こんなこと滅多に無いんだから」

2人がそんな会話をしながら部屋を出た。

「…だってさ。お2人。」

「シンプルに恥ずかしい…」

「ばかじゃねぇの…」

実は彼らの彼氏たちが喋り始めた頃すでに起きていた2人。
完全に起きるタイミングを見失っていたようだ。

寝ているのは彼女のみ。
起こすの可哀想。としか言っていないので嘘ではない。

「んふふ…笑。ありがとね、2人とも。
ちゃんと明日A連れて病院行ってくるから
心配しないで寝な。」

「「頼んだよ、ガッチさん。」」

足音が2つ近づいてきたので静かにすることにした。