How to cure【実/況/者】 (ページ13)

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us,gt_過呼吸_#02 ページ13

「弱くていいじゃない。
せめてココだけでも。」

ガッチさんが発した言葉で
抑え込んでいた感情が爆発したのか
彼女の目から涙が溢れて止まらなくなった。
声を出さないように口を押さえ俯きながら泣く姿は
痛々しくて見ていられない。

俺が動くよりも先にガッチさんが動いていた。
彼女の後頭部に左手を置いて右手で引き寄せた。
胸元で未だ声を出さずにグッと耐える彼女。

「マコ？」

ズルズルと下へと下がっていった彼女に合わせて
ガッチさんもしゃがんだ。

「あ、これは…」

あぁ…全く。何故そんなに我慢しようとするのだろう。

「ガッチさん。これ過呼吸。」

「だよね？」

俺は彼女の背中を擦ることにした。

「マコ。合わせてゆっくり息吐いて。」

声は聞こえているようで
まだまだ早いが合わせようとしていることは伝わってくる。

「そう、上手いぞ。
ちょっと吸いすぎただけ、すぐ治るからな。」

格闘すること20分。やっと気にならない程度になった。

「マコ。」

「うっしー…。」

「落ち着いたみたいだな。」

「ガッチさんも、2人ともごめん。ありがと。」

「全然。」

「もっとワガママでいいんだよ。マコ。」

「そうだな。マコは我慢しすぎ。
舐めた事言ってるヤツは言い返していいんだぞ。」

「自分を守るため。なんだからね。」

ガッチさんの言うとおりだ。
コメントはこちらへ来ることは無いからと勘違いして
石を投げてくるなんてよくあることとして
リアルな付き合いなら自分自身を守るためになら
反論してもいいではないか。

「…頑張ってはみるよ。」

「まぁ、いつでもおいで。俺は聞くから。」

「俺も便乗。相手は多い方がいいじゃん。」

「ありがとう。」

守るための攻撃を。そしてその補佐を。